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1人1台PC及びクラウドを基盤とした協働学習における授業分析法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K18863
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0109:教育学およびその関連分野
研究機関横浜国立大学

研究代表者

村上 唯斗  横浜国立大学, 教育学部, 助教 (10981839)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード1人1台端末 / クラウド / GIGAスクール構想 / 協働学習 / 協調学習 / ICT活用 / 授業分析 / 学習過程
研究開始時の研究の概要

本研究は,国際的に萌芽的な研究領域である,クラウドを基盤とした協働学習における授業分析法の開発を目的とする.具体的には,クラウドを基盤とした協働学習における学習者の教室及びクラウド上での行動を可視化する調査研究と,授業分析法の開発と評価を行う開発研究を行う.最後に,授業分析法を多くの学校で簡便かつ反復して行う方策を提起することで,クラウドを基盤とした協働学習の理論的・実践的発展を目指す.

研究実績の概要

GIGAスクール構想により提供された1人1台のPC環境下で、クラウドベースの協働学習(Cloud-Based Collaborative Learning: CBCL)の具体的な実践方法とその効果について分析した。特に、個々の児童が自己調整しながら他者と協力して課題を解決する「調整的なCBCL」に注目し、これが児童の学習過程にどのように影響を及ぼすかを検討した。
小中学校の児童生徒を対象とした事例研究を行い、児童たちがクラウド上で利用可能な様々な学習支援ツール(ワープロソフトの共有機能、LMS、Chatツール等)を活用する様子を詳細に記録した。その結果、児童一人一人が情報収集の方法や学習の調整をどのように行っているかが明らかになった。例えば、教科書の情報を基盤に、単語の意味を検索する行為や、他者の作業領域を参照する行為が一人一人異なることが観察された。
この研究から、児童が個々の認知特性や性向特性に基づいて学習を自己調整することの重要性は以前から指摘されていたが、1人1台PCで他者とのコミュニケーションがこれまで以上に円滑に行うことができるようになったことで、より自己調整がしやすくなっている可能性が示唆された。また、調整的なCBCLが、児童の学習過程全体において協働や情報収集の質を向上させる可能性が示唆された。これらの知見は、今後の教育現場におけるクラウドベースの協働学習の授業分析法の開発に応用される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

昨年度は、分析する授業の特徴を明らかにするにいたった。今年度は、これらを用いて授業を分析する方法を検討し、開発する。

昨年度に得られた結果から、学習者1人1人の学習活動を記録する必要性が示唆された。従来学校現場において授業を分析するためには、研究授業の1時間が対象となることが主流な方法であった。しかし、調整的に学習する学習者の学習過程を分析するためには、中長期的かつ多面的な観点からの分析を行う必要があると考えている。

現在、研究協力を依頼した学校と、分析の手法について修正を行い、実施の計画を立てている。

今後の研究の推進方策

昨年度明らかにした授業および学習過程の特徴を踏まえ、中長期的かつ多面的な授業分析の現実的な実施方法を検討する。最初から小学校や中学校の学校現場を対象とすることにはリスクが伴うことから、大学生を対象とした高等教育において試行することも新たに計画している。

学校現場に不足の事態が発生したときのことを考慮し、協力校を拡大するための働きかけも継続して行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] クラウドを基盤とした協働学習における児童の情報収集の特徴2023

    • 著者名/発表者名
      村上唯斗、当麻由惟、高橋純
    • 雑誌名

      日本教育工学会論文誌

      巻: 47 号: Suppl. ページ: 193-196

    • DOI

      10.15077/jjet.S47098

    • ISSN
      1349-8290, 2189-6453
    • 年月日
      2023-12-20
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] クラウドを基盤とした協働学習における生徒の複線化した学習過程の分析の試み2023

    • 著者名/発表者名
      村上唯斗、小川晋、水谷年孝、高橋純
    • 雑誌名

      日本教育工学会研究報告集

      巻: 2023 号: 1 ページ: 163-170

    • DOI

      10.15077/jsetstudy.2023.1_163

    • ISSN
      2436-3286
    • 年月日
      2023-05-05
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 1人1台PC及びクラウド活用が日常化した小学校における児童の意識2023

    • 著者名/発表者名
      村上 唯斗, 水谷 年孝, 登本 洋子, 高橋 純
    • 雑誌名

      教育メディア研究

      巻: 30 号: 1 ページ: 19-36

    • DOI

      10.24458/jaems.30.1_19

    • ISSN
      1340-9352, 2424-2527
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり

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公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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