研究課題/領域番号 |
23K18897
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
鈴木 美佐緒 宮城教育大学, 教育学部, 講師 (80983296)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 幼保小接続の新たなカリキュラムの要件 / 子供への関わり方 / 環境構成 / 幼児期の終わりまでに育ってほしい姿 / 幼保小接続カリキュラムの構想 / 幼保小接続期カリキュラムの展開 / 若手教員育成 / 子供の資質・能力を育む |
研究開始時の研究の概要 |
幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を手掛かりとした幼保小接続期の新たなカリキュラムの構想と展開を幼保小の初任者層の教員(以下,若手教員)と共に行うことを通して,子供の資質・能力を育む若手教員育成のための要諦を解明する。 具体的には,「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を手掛かりとした接続期の新たなカリキュラムの構想と展開のプロセスモデルを示す。次に,若手教員が接続期の新たなカリキュラムと「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」をどのように関連付けるか解明する。そして,若手教員が接続期の新たなカリキュラム展開の際,具体的な指導方法を身に付けていくプロセスを解明する。
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研究実績の概要 |
本研究は,「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を手掛かりとした幼保小接続の新たなカリキュラムの構成と展開を幼保小の初任者層の教員(以下,若手教員)と共に行うことを通して,子供の資質・能力を育む若手教員育成のための要諦を解明することである。 令和5年度の目的は,幼保小の接続期におけるカリキュラム・幼児期の終わりまでに育ってほしい姿・子供への関わり方・環境の構成に対する幼保小の若手教員の取組状況や困り感,困り感改善のための要望を調査(質問紙調査)することである。調査対象者は,仙台市内の57か所の幼稚園・保育園の保育者57名,1年担任経験者小学校教諭14名,新1年保護者241人を対象とし,令和6年2月下旬に幼保小連絡会議,新1年保護者会に調査実施をした。 「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」アンケートでは,(2)自立心(4)道徳性・規範意識の芽生え(5)社会生活との関わり(7)自然との関わり・生命尊重が低い数値となった。一方,(1)健康な心と体(10)豊かな感性と表現は高い数値となった。 保護者の認識として,幼児教育で心と体を満たして遊び,遊びをもとに幼児が育っている実感はあるものの,「自分のことは自分でする」「ものごとにめげずに取り組む」「自然や生き物とかかわる」ことなどについては育ちの実感が伴っていないことも分かった。 幼保小の若手教員が接続期における子供の成長を切れ目なく支えられるようにするための環境の構成や子供への関わり方を含めた,幼保小接続期の新たなカリキュラムの要件が明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度は,アンケート内容を吟味して計画どおりに質問紙調査を実施することができた。また,「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を手掛かりとし,環境の構成や子供への関わり方の工夫なども含めながら,幼保小の若手教員と共に,接続期の新たなカリキュラムを策定することができた。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度の目的は,接続期の新たなカリキュラムの展開を通して,子供の資質・能力を育む若手教員育成のための要諦を解明することである。 小学校1年入学式後から1か月間,接続期の新たなカリキュラムを展開する授業記録をとる。 カリキュラム展開場面における若手教員と子供たちの姿について私が着目した場面を示し,若手教員に環境や子供への関わり方について気付き・改善を促す授業リフレクションを行う。実施した授業リフレクションの若手教員と私とのやり取りをもとに,指導内容や指導方法に関する気付きと改善を促すための教員用映像教材のプロテクトを作成する。
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