研究課題/領域番号 |
23K18901
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
有井 優太 新潟大学, 人文社会科学系, 講師 (00983313)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 校内授業研究 / リーダーシップ / 研究推進組織 / 学校改革 / 事後検討会 / Lesson Study / 教師の学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、「日本の校内授業研究の持続性」について問うことを軸に、校内授業研究において研究推進組織が如何に機能しているのかを実践の様相や用いられるツールに着目し明らかにすることを目的とする。そのために、a) 校内授業研究における研究推進組織と教師の学習との関係の検討、b) 研究推進組織の談話マネジメントと c) その過程で協働的にどのような知が生み出されているのかの検討、d) 研究推進組織の教師が直面している困難とそれへのアプローチの検討を行う。その上で、日本の校内授業研究において研究推進組織が如何に機能しているのかについての考察を深め、日本の校内授業研究の持続性につながる知見を創出する。
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研究実績の概要 |
令和5年度においては、日本国内計13校の学校訪問調査と学校改革支援を行ってきた。そして、そこで得られた知見の一部を、新潟大学附属新潟小学校が主催するオンライン研修会や新潟大学附属長岡幼稚園・小学校が主催するハイブリット研修会、新潟大学教職大学院が主催するオンライン研修会等において発信してきた。 本年度は、学校訪問と学校改革支援の過程においてラポール形成を図ることに重点を置いてきた。令和6年度になり、人事異動等の影響があったことでこれまでラポールを築いてきた研究推進組織の教師も多数が異なる学校や校務分掌担当となった。それに伴い、データ収集が継続可能な協議会談話に焦点を絞り、そこでの研究推進組織の機能についての検討を今後行っていく。 また、校内授業研究における研究推進組織と教師の学習との関係についての検討を行った。その成果を英語論文としてまとめ、校内授業研究(Lesson Study)に関する国際誌であるInternational Journal for Lesson and Learning Studiesへの投稿を行い、現在査読対応中である。令和6年度においては、査読対応の中でさらに論文の質を高め、日本国内における実践事例をもとにした知見を国際的な文脈で発信する。 さらに、本研究の知見を一部含んだ博士学位論文を東京大学に提出し、2023年3月に学位を取得した。今後は、博士学位論文で得られた知見も含め広く、校内授業研究における研究推進組織の役割について成果を公表していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度においては、日本国内において校内授業研究に熱心に取り組む学校への訪問調査及び学校改革支援を計画以上に実施することができた。また、その成果をオンラインやハイブリット形式での研修会等において広く発信することもできた。 また、学術的な成果としても、博士学位論文を提出し学位を取得したほか、収集したデータを英語で論文化し投稿することまで達成することができた。
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今後の研究の推進方策 |
令和6年度においては、引き続き日本国内において校内授業研究に熱心に取り組む学校への訪問調査及び学校改革支援を行う。また、そこで得られた知見を、研修会や学会等において広く発信していく。 一方で、調査協力校における大規模な人事異動等により、昨年度ラポールを形成してきた研究推進組織の教師たちと新たにラポールを形成していく必要がある。そのため、既にデータ収集を継続して行ってきている協議会談話に焦点を絞り、そこでの研究推進組織の機能について成果をまとめていく。
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