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図形領域における小学算数から中学数学の論証理解への滑らかな接続に重要な要因の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K18908
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0109:教育学およびその関連分野
研究機関佐賀大学

研究代表者

大林 将呉  佐賀大学, 教育学部, 講師 (50983821)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード図形領域 / 操作的原理 / 橋渡し的学習活動 / 論証理解
研究開始時の研究の概要

図形教育における論証理解に困難が生じる原因として,小学校の「直観的・操作的活動」中心と中学校の「論証」中心との溝が指摘されている.そのような溝を埋めるためには,中学数学だけでなく,小学算数においても論証理解の素地を育むための要因を解明し,学習指導を改善する必要がある.
本研究では,日本と海外の児童・生徒の実態を調査・分析・比較し,図形指導の円滑な移行のために重要な要因を見出す.その上で,ドイツの数学教育学者Wittmannが提起した「本質的学習環境」や「操作的原理」等の考えを援用し,論証理解への橋渡し的な学習活動を開発・実践・分析する.それによって上記の要因の重要性を実証的に明らかにする.

研究実績の概要

まずは,理論的枠組みの構築を行い,先行研究を基に分析し,Wittmannの操作的原理と図形領域における論証理解に関して明らかにした.Wittmannの操作的原理に関しては,「与えられた対象に対して,児童・生徒自らに働きかけ,それによって生じるいろいろな現象を観察させ,そこにある性質を発見させることによって,その対象を認識させよという原理」(山本2004)であり,論証に欠かすことのできない推論する能力を育成する学習活動を構想する際に教材研究をする視点として効果的な原理であることが明らかとなった.また,国内外の先行研究を基に,図形概念とはどのようなものかについても整理するとともに,論証についても整理することができた.その中でも「動的図形概念」に着目し,特に図形の変換についての実態調査を取るという方向性を固めることができた.
実態調査については,「対称性」に関して小学生の認識度合いについて,国内の結果と海外の結果を比較するための調査問題を作成した.国内においては,熊本県の小学校の教員と児童・生徒を対象に10月に実態調査を行った.国外については,イギリスの小学校を対象として2月に現地に行って実態調査を行った.国内の調査結果としては,それらの結果を分析・考察することを通して理論的枠組を改善し、確定させていく。
構築した理論的枠組についてや,実態調査の結果については,国内外の学会において発表し、周知する。途中経過を九州数学教育学会で口頭発表済みである。また、調査問題の概要や、国内の調査結果について佐賀大学大学院紀要に掲載済みである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究の理論的な枠組については、Wittmannの操作的原理を中心に、図形概念や推論についての先行研究も参照しながら構築することができている。一方で、調査問題については、問題内容の妥当性や、問題数などの検討・精選に時間がかかっている。実証授業のアイディアや実施校などは決まっているので、調査問題の作成・実施を急ぐ必要がある。

今後の研究の推進方策

理論的枠組の構築はめどが立っているので、調査問題の作成を急ぐとともに、授業実践に基づく分析を実行できるように研究を推進する。具体的には、現場の先生方に聞き取り調査を行い、問題を精選し、問題ができ次第実行する。実証授業に関しては、6月に実施し、必要に応じて9月にも実施する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 小学校における図形概念の育成2023

    • 著者名/発表者名
      大林将呉
    • 学会等名
      九州数学教育学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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