研究課題/領域番号 |
23K18919
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
|
研究機関 | 湘南工科大学 |
研究代表者 |
尾崎 誠 湘南工科大学, 工学部, 准教授 (00974916)
|
研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 態度 / 学習評価 / 技術科 / 社会の発展と技術 / 中学校技術科 / 技術リテラシー教育 / 技術を工夫し創造する態度 / 主体的に学習に取り組む態度 / 育成・評価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,中学校技術・家庭科技術分野を中核とした技術リテラシー教育において,新しい価値を生み出そうとする創造的な態度にあたる『技術を工夫し創造する態度』を育成する指導法と,それを適切に学習評価する方法の提案を目的とする。『技術を工夫し創造する態度』の育成に有効な働きかけやカリキュラム構成と,生徒の記述内容から学習評価するための評価規準や評価方法を,授業分析等によって具体化する。
|
研究実績の概要 |
「技術を工夫し創造する態度」として生徒のどのような状況を把握すればよいのかを明らかにするために,研究計画に沿い附属中学校3校と公立中学校1校を訪問し,「技術による問題の解決(特に問題発見と設計・計画の場面)」と「社会の発展とエネルギー変換の技術」の授業を参観し,生徒の発言や記述データを収集した。また,公立中学校1校における「技術による問題の解決(特に解決結果の評価)」,「社会の発展と材料と加工の技術」,「社会の発展とエネルギー変換の技術」の授業を研究協力者と共に参観し,生徒の発言や記述データ,及び授業者の発言等のデータを収集した。 収集したデータの分析や,授業者との協議を通して,次のことが整理された。(1)「技術を工夫し創造する態度」は「技術による問題の解決」の経験と結びつけて表出されたほうが,状況をより把握しやすくなる。(2)態度の評価においては,問題解決の難易度を参考にして,学年階梯に応じた評価規準を設定するとよいことがわかった。今年度の実践では,生徒への発問として,1学年では「あなたはこれから,~を目指して技術をいつ,どのように活用していきたいですか」,2学年では「あなたはこれから~を目指して技術をいつ,どのように活用していきたいですか,またはどのような技術を活用・改良して,どのような問題を解決していきたいですか」,3学年では「あなたはこれから~を目指して技術をいつ,どのように活用していきたいですか,また,どのような技術を改良したり,開発したりして,どのような問題を解決してみたいですか」とするのがよいことがわかった。(3)どの学年においても,(2)の発問に続けて「あなたの意思や決意と,そう思った理由を書きましょう」と発問するのがよいことがわかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画で予定していた授業見学については,予定以上に訪問することができた。また「社会の発展と技術」の授業については,予定以上に実施することができ,データを多く集めることができた。しかし,データの整理や分析が予定よりも遅れており,全体としては順調と判断できる。
|
今後の研究の推進方策 |
令和6年度(2年目)は,研究計画の通り,令和5年度(1年目)に収集したデータに基づいた評価規準・判定の目安の設定と,それに基づいた授業実践の依頼・見学・データ収集と分析に取り組む。また,1年目の研究で,「社会の発展と技術」の授業だけを検討しても「技術を工夫し創造する態度」の成長が見られないことが分かったため,「技術による問題の解決」の授業についても内容や指導法を検討しておくことが必要である。そのため,2年目は「技術による問題の解決」と「社会の発展と技術」の授業内容を連続的に捉えて検討し,授業実践者へ依頼するよう研究計画を修正する。
|