研究課題/領域番号 |
23K18986
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
瀧川 諒子 早稲田大学, 文学学術院, 助手 (10979165)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | テストステロン / 配偶行動 / テロメア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,日本人男性を対象とし,テストステロンレベルと配偶行動の関連が染色体末端(テロメア)の長さによって異なることを明らかにすることである。テストステロンは男性が異性と配偶する行動と,父親として子を養育する行動の両方に必要なホルモンである。そして男性が行動を配偶と養育のどちらに偏らせるかを決める繁殖戦略は,各々の寿命に応じる。近年アメリカ人を対象として,高いテストステロンレベルは,寿命の指標であるテロメアが短い男性においてのみ配偶行動の増加と関連し,反対にテロメアが長い男性では配偶行動の減少と関連することが報告された。本研究はこの知見について日本人における再現性を検討する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,日本人男性を対象とし,テストステロンレベルと配偶行動の関連が染色体末端(テロメア)の長さによって異なることを明らかにすることであった。2023年度はパイロットスタディとしてアメリカ人男性を対象とした既存データの二次分析を行った。その結果,高いテストステロンレベルは,テロメアが短い男性においてのみ配偶行動(過去1ヵ月間における避妊具を使用せずに性交を行った回数および性交パートナー数)の増加と関連するが,対照的にテロメアが長い男性では,過去1ヵ月における避妊具を使用せずに性交を行った回数の増加とは関連せず,性交パートナー数においては減少と関連することを発見した。テストステロンは男性が異性と配偶する行動と,父親として子を養育する行動の両方に必要なホルモンである。そして男性が行動を配偶と養育のどちらに偏らせるかを決める繁殖戦略は,各々の寿命に応じる。申請者は本研究で,寿命の指標であるテロメア長に着目した。本研究の成果は,男性が父親としての行動を増減させる要因の解明を促すため,親子の機能の維持・向上に資することが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は当初の計画に含まれていなかった複数のパイロットスタディを実施した。そのため,全体の進捗状況についてはやや遅れている。しかしながら,最終年度までに研究は完遂される予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本領域に近しい領域で研究を行っている研究補助者を雇用し,実験及び分析を遂行する。
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