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レーダによる人体計測のための体方位モデリング手法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K19119
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0302:電気電子工学およびその関連分野
研究機関京都大学

研究代表者

田中 裕士  京都大学, 工学研究科, 助教 (00982969)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード人体計測 / レーダ / 体方位 / 数理モデル
研究開始時の研究の概要

人体の動作や生体情報を長期間モニタリングする方法として,レーダによる人体計測が注目されている.レーダによる人体計測で呼吸に関する情報を推定する際は皮膚の微小な変位(呼吸変位)を用いる.そのため,人体の姿勢,特にその方向(体方位)が呼吸に関する情報を推定する際の精度に大きく影響する.本研究では,レーダの人体計測で得られる呼吸変位と体方位の関係性を,数理モデルとして確立し,その妥当性を定量的に評価する手法を開発する.

研究実績の概要

当該年度は呼吸で生じる皮膚の微小な変位(呼吸変位)を用いた体方位推定モデル定式化に向けて基礎検討を行った.レーダによる人体計測で呼吸変位を取得する際,人体の姿勢,特にその方向(体方位)が計測結果に大きく影響する.しかしながら,レーダから得られる呼吸変位と体方位の関係性の詳細は未解明であり,計測結果から学術的知見を得ることが困難な現状がある.そこで本研究では,レーダの人体計測で得られる呼吸変位と体方位の関係性の明確化を最終目標に,まず呼吸変位の基本波成分および高調波成分の振幅および位相をベースにしてモデル化した.このモデルは,基本波および高調波の振幅からなるモデル,基本波および高調波の振幅および相対位相からなるモデルの 2 種類から構成される.後者のモデルを構築する際は,電波の到来方向を推定するアレー信号処理の手法を応用した.また,体方位推定の際の評価指標として擬似尤度を導入することで,推定モデルの信頼度を事後分布の観点から可視化する手法を提案した.,これにより,得られた推定結果について,その信頼度が得られないという従来手法の課題を解決した.提案手法の評価について実測データを用いて行った.結果,推定に使用する特徴量の変化に応じて得られる事後分布も変化すること,提案手法は従来手法と同程度の推定精度が得られることを確認した.また提案手法のパラメータを最適化することで,従来手法と比較して推定精度が改善する可能性を示唆する結果が得られた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当該年度は人体計測で得られた離散的なデータから,任意の体方位における呼吸変位をモデル化した上で,モデルの信頼度を事後分布の観点から可視化する手法を提案した.また,提案手法の有効性評価も実施した.以上を踏まえ,本年度はおおむね順調に進展しているといえる.

今後の研究の推進方策

当該年度の提案手法の評価結果を踏まえて,体方位推定モデルの改善を行い,推定結果の精度向上およびロバスト化を図る.また,複数レーダを活用することで,複数人を対象に体方位推定が実現する手法を検討する.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (10件)

  • [雑誌論文] Complex Number Assignment in the Topology Method for Heartbeat Interval Estimation Using Millimeter-Wave Radar2024

    • 著者名/発表者名
      Tanaka Yuji、Sumi Kimitaka、Iwata Itsuki、Sakamoto Takuya
    • 雑誌名

      IEEE Sensors Letters

      巻: 8 号: 3 ページ: 1-4

    • DOI

      10.1109/lsens.2024.3364393

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] アレーレーダを用いた非接触血圧計測のためのデータ自動抽出法2024

    • 著者名/発表者名
      田中 佑弥 , 田中 裕士 , 阪本 卓也
    • 学会等名
      電子情報通信学会 エレクトロニクスシミュレーション研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ミリ波レーダによる体方位推定手法の精度可視化に向けた検討2024

    • 著者名/発表者名
      田中 裕士 , 孫 文旭 , 阪本 卓也
    • 学会等名
      電子情報通信学会 エレクトロニクスシミュレーション研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] レーダで計測された呼吸成分の定常性を用いた車内の人体検出2024

    • 著者名/発表者名
      林 拓人 , 波戸 宏樹 , 岩田 慈樹 , 田中 裕士 , 阪本 卓也 , 石河 伸一 , 桑山 一郎 , 宮脇 大輔 , 山岸 傑
    • 学会等名
      2024 年電子情報通信学会総合大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] レーダによる非接触心拍計測におけるトポロジー法パラメータ自動最適化2024

    • 著者名/発表者名
      鷲見 公崇 , 田中 裕士 , 阪本 卓也
    • 学会等名
      2024 年電子情報通信学会総合大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ミリ波レーダによる親子の生体データ可視化の一検討2024

    • 著者名/発表者名
      田中 裕士 , 小林 悠人 , 大島 夕侑 , 田中 友香里 , 明和 政子 , 阪本 卓也
    • 学会等名
      日本発達心理学会第 35 回大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ミリ波レーダを用いた生体信号計測による母子間の相互作用に関する一検討2024

    • 著者名/発表者名
      小林 悠人 , 大島 夕侑 , 王 天一 , 田中 裕士 , Francoise Diaz-Rojas , 田中 友香里 , 明和 政子 , 阪本 卓也
    • 学会等名
      2024 年電子情報通信学会総合大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 生体信号の相関を用いたレーダによる人数推定および反射波対応付け2024

    • 著者名/発表者名
      長田 尚真 , 田中 裕士 , 阪本 卓也
    • 学会等名
      2024 年電子情報通信学会総合大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 心拍成分を用いた複数アレーレーダ統合のための検出目標の対応付け手法2024

    • 著者名/発表者名
      大島 夕侑 , 田中 裕士 , 阪本 卓也
    • 学会等名
      2024 年電子情報通信学会総合大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 近距離の有限長目標に対する合成開口レーダイメージングにおける積分区間に関する一検討2024

    • 著者名/発表者名
      加藤 雅也 , 田中 裕士 , 阪本 卓也
    • 学会等名
      2024 年電子情報通信学会総合大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] トポロジー法によるミリ波レーダを用いた心拍間隔推定時の複素数割り当てに関する一検討2023

    • 著者名/発表者名
      田中 裕士 , 鷲見 公崇 , 岩田 慈樹 , 阪本 卓也
    • 学会等名
      電子情報通信学会 エレクトロニクスシミュレーション研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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