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マグネシウム合金のin vitro疲労特性に対するカルシウム濃度の影響

研究課題

研究課題/領域番号 23K19182
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
研究機関神戸大学

研究代表者

池尾 直子  神戸大学, 工学研究科, 准教授 (80647644)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード生体内分解性材料 / マグネシウム / in vitro fatigue
研究開始時の研究の概要

生体内分解性医療用デバイスの安全性向上には生体内での疲労特性の向上が必要不可欠である。本研究では、生体内分解性材料として期待されているMg-Ca合金のカルシウム濃度が生体内での疲労特性にどのような影響を及ぼすかについての解明を試みる。生体内を模擬した環境下で、様々なMg-Ca合金の疲労特性評価を行うことで、優れた生体内での疲労特性を示す材料開発の指針の構築につながることを目指す。

研究実績の概要

本年度は、異なるカルシウム濃度を示す二種類のマグネシウム―カルシウム合金の作製を行い、大気中での機械的性質の評価を行った。カルシウム濃度の影響を明らかにするため、両材料の結晶粒径は5μm程度とした。準静的速度での引張試験により、カルシウム濃度の上昇により生じる固溶強化にともなう強度上昇が確認された。

そこで、大気中での疲労試験および疑似体液中での疲労試験を実施し、周囲環境の疲労特性への影響の解明に取り組んだ。この結果、大気中においては、カルシウム濃度上昇にともなう疲労寿命の改善が確認された。一方で、疑似体液中の疲労寿命は低濃度材のほうが優れた疲労寿命を示した。以上の結果は、大気中での強度および疲労寿命の向上に寄与するカルシウム濃度の上昇が、疑似体液中では疲労寿命を低下させることを意味する。今後、耐食性などを評価し、その要因を検討する必要がある。
過去の研究において、マグネシウムの粒界強度を評価した第一原理計算によりカルシウムは粒界強化元素であることが明らかとなっている。しかしながら、純マグネシウムの疲労試験においては、破面はへき開破壊を呈し、き裂は粒内を進展したと考えられたのに対して、本研究で使用したマグネシウム―カルシウム合金ではき裂は粒界を進展した。今後、本研究で作製したマグネシウム―カルシウム合金におけるカルシウムの偏析について検討し、第一原理計算の結果と相反する結果となった原因を検討する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

計画したとおり、異なるカルシウム濃度を示す材料の疲労寿命の評価を達成した。次年度は想定外の結果となった理由について考察する予定である。

今後の研究の推進方策

今後、本研究で作製したマグネシウム―カルシウム合金におけるカルシウムの偏析について検討し、第一原理計算の結果と相反する結果となった原因を検討する必要がある。また、耐食性などを評価し、カルシウム濃度の上昇が疲労寿命の低下要因となった理由について解明を試みる。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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