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半導体表面加工による小型熱放射標準の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K19206
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0402:ナノマイクロ科学、応用物理物性、応用物理工学およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

立川 冴子  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究員 (70981405)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード熱ふく射 / 半導体材料 / 半導体微細加工 / メタマテリアル / フォトニック結晶
研究開始時の研究の概要

現場校正のための可搬型熱放射源(温度定点)の実現を目的として、半導体材料表面に周期構造を加工した放射スペクトル制御素子を開発・評価する。
表面に放射波長と同程度の周期構造を施すことで、熱放射光の選択的波長制御を実現し、複数の温度定点への適用を試みる。具体的には、シミュレーションによる設計および、微細加工技術を用いて半導体表面に放射スペクトルの波長ピークに対応した周期構造を加工する。こうして作製した小型熱放射源の温度値を、国家標準にトレーサブルな微小抵抗温度計により測定し、その温度値とプランクの放射則により決定された基準温度値(国家標準)と比較することで、小型熱放射源の波長、放射率を決定する。

研究実績の概要

本研究では、半導体表面に周期構造を作製することで、放射スペクトルを制御し、小型な熱放射源を実現することを目的とする。現在、放射温度計等の校正には、黒体炉を用いており、各温度に対応した黒体炉からのプランク放射にのっとって、校正している。しかし、黒体炉の維持や管理は大掛かりであり、また大型の黒体炉を一様な温度に保つためには時間や電力を要する。加えて、現場へ持ち込めないため、実用性の観点から課題があった。そこで本研究では、黒体炉の代わりに、任意のスペクトルを放射する小型熱放射源を用いることで、より簡便な放射温度計の校正を目指す。具体的には、周期構造を有する半導体チップを作成し、周期構造を工夫することで、放射スペクトルを制御する。これにより手のひらサイズで現場に持ち運びが可能な小型放射源を実現し、温度制御も容易になる。
そのために初年度は、光学シミュレーションソフトを駆使することで、周期構造の最適化を行った。様々な材料や、周期構造の寸法を変えながら、構造表面からの放射率のスペクトルの解析を行った。主に、半導体の微細加工技術で用いられる、シリコンや二酸化ケイ素、金などの材料を使った周期構造について解析し、放射温度計で扱う任意の波長帯でピークを持つ放射率スペクトルを実現することができた。放射率スペクトルについて、プランクの放射則に基づき、各温度における放射のパワースペクトルを解析し、構造の最適化に取り組んだ。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度は周期構造の最適化を行い、クリーンルームで実際の加工まで行う予定だったが、新しいシミュレーションソフトの導入や、最適化に時間を要したため、実際の加工までには至らなかった。

今後の研究の推進方策

今後は、シミュレーションにより設計した周期構造を基に、実際にクリーンルームで半導体微細加工技術を用いて構造を作製していく。放射スペクトルを測定し、設計したものとの比較評価を行う。所望の放射スペクトルが得られていることを確認出来たら、本グループが所有・管理する国家標準の黒体炉と、国家標準により校正された温度計を用いることで、小型放射源の評価を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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