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腎癌診療におけるハイブリットAI画像支援技術の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K19219
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0403:人間医工学およびその関連分野
研究機関九州大学

研究代表者

小林 聡  九州大学, 医学研究院, 助教 (10876527)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードAI / 機械学習 / 3D / 腎癌 / 人工知能 / 医療画像
研究開始時の研究の概要

本申請課題はロボット支援腎部分切除術を受ける患者の腎機能温存を目指すためにAIを使って画像支援技術を開発することである.具体的には腎腫瘍の組織型予測モデルと腎腫瘍3D画像を自動生成するモデルを開発し、ロボット支援腎部分切除術を受ける患者の臨床的な有効性を腎機能の観点から評価していく. 元来、腎癌診療においてAIがどのようなメリットがあるか明確に評価されていないため、申請課題の本質は、腎癌診療におけるAIの実現可能性について探索する研究であるとともに、Society5.0に向けた泌尿器科領域における新たなアプローチを提案することである.

研究実績の概要

本研究課題は、CT画像や病理画像を使用するため臨床研究としての位置付けで観察研究の申請を倫理委員会に提出した。放射線科と病理診断科との申請内容を協議しながら対応しているため、時間を要している。そのため、NIHが所管するThe Cancer Imaging Archivesからパブリックデータを活用し機会学習モデルの開発を行い、結果を確認した。
Aim 1 : AI腎腫瘍組織型診断法
Clear cell Renal cell carcinomaの所見を有する腎癌CT画像を抽出し、右腎癌と左腎癌に区分し、各々20例ずつDICOMを収集した。全てのDICOMデータをPNGフォーマットに一括変換した。Segmentation softwareを使って変換されたPNGファイルから、以下のパラメーターのラベルデータと画像データのセットデータを作成した: Right kidney; Left kidney; Clear cell RCC; Cyst. 機械学習のフレームワークYOLO v7をインストールし、トレーニングデータセット15例を使って機会学習を実施し、テストデータを用いた診断精度は、Confidence for Right Kidney=0.842, Confidence for Left Kidney=0.78 Confidence for Clear cell RCC =0.567であった。
Aim 2 : AI腎腫瘍3D画像生成法
上述同様の手法で、腎癌CT画像を20例分のDICOMデータを抽出した。DICOMデータをセグメンテーションソフトウエアを使用して、左右腎臓、動脈、静脈、左右尿路(腎盂・尿管・膀胱)と腫瘍のラベルデータを作成した。nnUNetを使って各構造のラベルデータから機械学習を実施し、テストデータを用いて各構造のラベルデータが自動で抽出できるモデルを作成した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

AI画像診断システムの精度を高めるため、研究代表者が所属する機関が保有する多種多様なCT画像を活用する必要がある。この画像を利用するために、所属機関の倫理委員会に臨床研究として研究計画書を提出しているが、画像を保有する放射線科、ならびに病理診断を担当する病理診断科と協議をしながら進めているため、内容確認に時間を要している。そのため、パブリックデータを改めて収集してAI腎腫瘍組織型診断法とAI腎腫瘍3D画像生成法に基礎となるソフトウエアを開発を先行させた。上述するようなソフトウエアの精度結果であったため、今後はclear cell RCC以外の組織型のCT画像の収集と、セグメンテーションモデルの精度を高める対策を行なっていく。

今後の研究の推進方策

倫理委員会の手続きを進め、所属機関が有する豊富なCT画像データを用いた機械学習を実施していく。具体的には、AI腎腫瘍組織診断法では、淡明細胞型腎癌以外の乳頭状腎癌、嫌色素性腎癌、嚢胞型腎癌、オンコサイトーマ、腎血管筋脂肪腫のCT画像からラベルデータを作成して、機械学習を追加していくことで、多種多様な腎腫瘍の組織型診断を実現していく。また、AI腎腫瘍3D画像生成法についてもThin slice CTを用いたデータセットを作成することで、情報量の多いトレーニングデータセットを作成することが可能となる。そのため、機械学習後のモデルが出力されるラベルデータの精度が向上する可能性があり、この精度向上はより緻密な3D画像を再構築させることにつながる。この緻密な3D画像には詳細な解剖情報、例えば腎動脈の末梢側分枝の情報や、腫瘍と尿路の3次元的な位置関係といった情報を含むことが可能となる。術者は詳細な解剖情報を3D画像で視覚化することが可能となるため、手術バリエーションが豊富なロボット支援腎分切除術に対してオーダーメイドなプランニングが実現できるようになると考えられる。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Development of autonomous segmentation system for 3D image generation in kidney cancer.2024

    • 著者名/発表者名
      小林聡
    • 学会等名
      第111回日本泌尿器科学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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