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日本全国の森林における自然撹乱の時空間的定量化:衛星写真による撹乱マッピング

研究課題

研究課題/領域番号 23K19303
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0603:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 紅葉  東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任研究員 (80984880)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード森林撹乱 / 撹乱体制 / 衛星画像 / リモートセンシング / 森林 / 長期観測 / 時系列
研究開始時の研究の概要

近年、自然に根ざした解決策(Nature-based Solutions)が脚光を浴びている。その中でも、森林が担う二酸化炭素吸収や生物の生息地などの多面的機能は重要視されており、森林の現存量を把握する試みが世界中で実施されている。撹乱は、森林の種組成や構造を改変し、森林の健全性や回復力に大きな影響を及ぼす。しかし、撹乱の定量化は局所スケールで実施されることがほとんどであり、広範囲かつ時空間的な連続性のもとで定量化された事例は限られている。本研究では、広範囲かつ高解像度での撹乱の把握が可能な衛星写真を用いて、日本全国の森林における自然撹乱をマッピングし、撹乱体制の決定要因の解明に挑む。

研究実績の概要

本研究は、衛星写真を用いて日本全国の森林における約40年間の自然撹乱をマッピングし、自然撹乱体制とその変化を時空間的に定量化する。さらに、優占樹種、バイオーム、撹乱イベントごとに異なる撹乱レガシーの影響を考慮することで、撹乱体制の決定要因を解明する。

初年度となる2023年度は、撹乱の抽出に適する解像度30mの無料の衛星写真であるLandsatデータを使用した論文についてレビューを実施し、解析手法を模索した。これに加えて、有識者へのヒアリングを実施した。その結果、今後効果的に活用される自然撹乱マップを作成するためには、マップ分類の精度を高めることが必須であるが、風倒・病虫害・斜面崩壊などの撹乱イベントを識別するのは容易ではないことが明らかになった。そこで、マップの精度評価に用いる高品質なリファレンスデータには、長期生態系観測サイトで得られた毎木データや撹乱履歴の記録が有効である可能性を見出した。例えば、モニタリングサイト1000やJaLTER(日本長期生態学研究ネットワーク)では、北海道から沖縄県までの多様なバイオームに位置する森林サイトを有しており、これらで取得されたデータを用いることで、本研究の最終目的であるバイオームごとの違いを考慮した撹乱体制の評価を達成することができると考えられた。よって、リファレンスデータの取得候補地として、JaLTERの森林サイトに登録されている37サイトを選定した。また、全国の演習林も候補地として検討している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

2023年度は、1985年~2023年のLandsat画像を用いて、各年の森林撹乱マップを撹乱イベント・バイオームごとに作成する計画であったが、撹乱イベントの識別が容易ではないことが明らかになり、当初予定していた解析方法を変更する必要があったため。

今後の研究の推進方策

2024年度は、まずマツ枯れが少ない北海道での撹乱マップ作成を実施する。そのために、リファレンスデータの取得地の再検討を実施した上で、撹乱イベントの種類を予測するランダムフォレストモデルを構築する。その後、北海道以外の地域でも同じ手法を適用し、全国の森林における自然撹乱の発生年と強度を示すマップを完成させる。作成した自然撹乱マップを用いて、撹乱の40年間の規模・頻度・強度、その増減変化を算出し、その決定要因を解明する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 長期観測データと衛星写真から作成する日本全国の森林における自然撹乱マップ2024

    • 著者名/発表者名
      鈴木紅葉
    • 学会等名
      日本生態学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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