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睡眠中の記憶固定化における神経同期活動とシナプス可塑性の意義

研究課題

研究課題/領域番号 23K19393
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
研究機関筑波大学

研究代表者

小柳 伊代  筑波大学, 国際統合睡眠医科学研究機構, 研究員 (70981710)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードレム睡眠 / 海馬 / シータ振動 / 新生ニューロン / 恐怖記憶
研究開始時の研究の概要

本研究では成体海馬で新生するニューロンの同期活動に注目し、特にレム睡眠中のシータ振動がシナプス可塑性を介し記憶を固定化するメカニズムを解明する。過去の研究から、シータ振動に同期したニューロンの活動がシナプス可塑性を制御することが示唆された。今回、新生ニューロンのシータ振動との同期が記憶固定化に必須であることを見出した。そこで本研究では、シータ振動に同期した新生ニューロンの活動のシナプス可塑性における意義を明らかにする。本研究により、睡眠中の記憶処理メカニズムの理解が促進される。

研究実績の概要

レム睡眠は夢を見る状態として知られているが、この睡眠段階で学習した記憶がどのように再生されるか、その機能についてはまだ十分には理解されていない。本研究は、レム睡眠が記憶の固定化に果たす役割とそのメカニズムを明らかにすることを目指している。特に、成体の海馬で新しく生成されるニューロンとシータ振動の同期活動が、シナプス可塑性を通じて記憶をどのように固定化するかに焦点を当てている。

研究方法としては、まず成体脳から取り出した急性スライスを使用し、スライス電気生理学実験を通じて海馬の新生ニューロンが持つスパイクタイミング依存の可塑性を詳しく調べた。さらに、記憶が固定される時期に生体内で新生ニューロンのシナプス可塑性を光操作性ツールを使用して直接的に阻害し、記憶固定化への影響を詳細に分析した。また、記憶固定化期に新生ニューロンのカルシウム活動を可視化し、光操作を同時に行う実験条件も検討した。

これらの実験から、シータ振動に同期した新生ニューロンの活動が記憶固定化にどのように寄与するかが示唆された。この知見により、シナプス可塑性を介した記憶固定化のメカニズムへの理解が深まった。本研究は、睡眠中の記憶処理メカニズムをより深く理解するための学術的基盤を築くとともに、記憶障害の治療法開発に向けた貴重な知見を提供する可能性がある。これにより、記憶と睡眠の関係を解明する上で重要なステップとなることが期待される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画のタイムラインに沿って実験を実施しており、関連する実験技術に関してはチームメンバーにトレーニングを施し、チームの協力体制も確保している。これまでに構築した実験技術を活用し、引き続き実験を効率的に遂行することが期待される。

今後の研究の推進方策

これまで得られた実験結果に関して専門家の見解とアドバイスを得て、睡眠中の記憶固定化のより詳細なメカニズムの解析をさらに進めていく予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 海馬のシータ振動と新生ニューロンの相互作用を介した睡眠中の記憶固定化2023

    • 著者名/発表者名
      小柳伊代, Yuteng Wang, Sakthivel Srinivasan, 于佳卉, 直井紀枝, 大庭彰展, Deependra Kumar, Pei-Hsi Wu, Kaspar Vog, 松田信爾, Yoan Cherasse, 櫻井武, 手塚太郎, 柳沢正史, 柚崎通介, 坂口昌徳
    • 学会等名
      第46回日本神経科学大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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