研究課題/領域番号 |
23K19459
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0802:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
碓井 喜明 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (00980393)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | クローン性造血 / 体細胞変異 / ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
クローン性造血は、内的および外的な要因によって発生する体細胞変異によって造血細胞がクローン性に拡大している状態である。クローン性造血は様々な疾患のリスクの上昇と関連しているだけでなく、疾患の病態解明や治療層別化のバイオマーカーに繋がることが示されてきている。本研究では基礎になる技術である、クローン性造血を次世代シークエンサーで大規模かつ高精度で検出するための実験系・データ解析系の確立を行う。
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研究実績の概要 |
クローン性造血は内的及び外的な要因によって発生する体細胞変異によって血液細胞がクローン性に拡大している状態であり、その体細胞変異は特定の遺伝子に好発することが知られている。クローン性造血は造血器腫瘍のみならず、循環器疾患など多く疾患のリスクと関連することが明らかになっており、臨床的意義について注目されている。クローン性造血は次世代シークエンサーを用いたゲノム解析により検出が可能であるが、疫学的な評価を行うためには変異アリル頻度が小さな変異まで評価を行った大規模なデータ基盤の構築が重要である。そのようなデータ基盤の構築には、特定の解析対象領域に着目して、多くのシークエンスリード量で解析が可能であるターゲットシークエンスが有用である。 本研究ではターゲットシークエンスを用いてクローン性造血を大規模かつ高精度で検出するための実験系・データ解析系の構築を行っている。既存のシークエンスデータを用いて、構築している解析パイプラインを用いて評価を行ったところ、検出された変異と既知の臨床的特徴との相関が確認できた。また、生殖細胞系列バリアントの情報が判明している複数サンプルを混ぜ合わせた疑似検体を作成し、高カバレッジの全ゲノムシークエンスも行い比較検証を行った。その結果、ターゲットシークエンスの結果は高カバレッジの全ゲノムシークエンスと遜色ない検出感度、および検出された変異アリル頻度についても高い一致率であることが確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
良好な検出感度や精度について確認ができつつあり、クローン性造血を大規模かつ高精度で検出するための実験系・データ解析系については順調に構築できてきている。実サンプルへの展開が可能となっており、当初の計画以上に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
構築している実験系・データ解析系を実サンプルへの展開を予定する。同定された変異情報を他解析系でも評価を行い、比較をすることでパフォーマンスの検証も行う予定である。
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