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腸管・腸間膜のレオロジーと消化器疾患

研究課題

研究課題/領域番号 23K19478
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
研究機関東北大学

研究代表者

鈴木 秀幸  東北大学, 大学病院, 助教 (30526439)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード弾性率 / デジタルフォースゲージ / レオロジー / 粘弾性 / クローン病 / 消化管手術
研究開始時の研究の概要

レオロジーは、物質の変形と流動を扱う科学である。腸管・腸間膜のレオロジー特性を把握することで、消化器手術における術者の感覚の定量化、消化器疾患の物理的特性からの定量的評価など、様々な応用が期待されるが、血管・血液などの臓器に比べ、腸管・腸間膜の物理的・数学的特性についての研究は極めて乏しい。
本研究の目的は、様々な条件において採取された腸管・腸間膜組織に対するレオロジー計測を行い、そのデータを比較・検討することで、ある条件における組織のレオロジー特性を明らかにすることであり、最終的に消化器疾患の臨床(診断・治療)に応用することを目標とする。

研究実績の概要

本研究を遂行するにあたり、研究者には2つの問題点があった。1つは研究者は力学分野の知識が十分ではなかったこと、もう1つはレオロジー計測を行うための装置(動的粘弾性測定装置など)が高価であることである。
これらの突破口として、研究者は、デジタルフォースゲージ・デジタルノギスを用いた弾性率測定装置(簡易装置)を自作した。デジタルフォースゲージは比較的安価であるが、圧縮・引張・剥離・摩擦などの荷重が測定でき、そこから弾性率を求めることもできるなど、応用範囲が広い。この簡易装置を試行錯誤して製作する中で、力学分野の知識を成書で学び、研究イメージを具体化させていった。すなわち、2つの問題点を同時に解決する方法として、簡易装置の自作は有用であった。さらに、自作品であるため改良を施しやすく、サイズもコンパクトで持ち運びが容易であるため、手術検体のように取り扱い場所が手術室等に制限されるサンプルに対する測定が容易であるメリットもある。
また、腸管・腸間膜組織のレオロジー計測をする前に、身の回りの種々の材料の計測を行った。本研究の背景の1つに「腸管の力学的特性が分からないために精度の高いモデルが作成できない」ということがあるが、種々の材料の計測は、将来的に精度の高い腸管・腸間膜モデルを作成するための基礎データになると考えられ、さらに研究者が力学分野の基礎知識を確立する上でも有用であったと考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究者の知識習得(研究者は消化器外科医であり、日常の診療業務と並行して学ぶことは容易ではない)に時間を要した。また、機器も予想以上に高価であることから、知識習得も兼ねてまずは簡易装置を自作することにしたため、その製作にも時間を要した。こうした十分な準備を行わずに、手術検体を用いた研究を行うことは倫理的にも適切ではなく、結果的に腸管・腸間膜を用いた測定まで進むことができず、進捗状況としては「遅れている」と判断した。

今後の研究の推進方策

十分な準備が整えば、実際に手術で摘出された腸管・腸間膜組織を用いた弾性率の計測を行う。さらに、クローン病など病変のある腸管組織の弾性率を計測し、正常腸管のものと比較する。
これら自作装置による計測の結果が妥当と考えられるも、自作装置であるが故にデータの信頼性・汎用性が担保できない、あるいは収集できるデータが不十分と考えられた場合は、動的粘弾性測定装置を購入してより詳細なデータを収集する。
集められたデータを用いて、よりリアルな腸管(正常・病変)のモデル(身近な材料を用いたモデルあるいは3DCGモデル)を作成する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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