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ヒト胆道癌オルガノイドを用いたNOTCH高発現の胆道癌に対する個別化治療法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 23K19504
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0901:腫瘍学およびその関連分野
研究機関京都大学

研究代表者

並川 実桜  京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (30986881)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード胆道癌 / NOTCH / mTOR阻害剤 / オルガノイド
研究開始時の研究の概要

申請者らは最近、肝外胆管癌及び胆嚢癌の発癌と進行にNotchシグナルが重要な働きをしていることを世界で初めて報告した(Namikawa et al. The Journal of Pathology 2023)。そのメカニズムとして、mTORC1経路が重要であり、Notchシグナルの活性化したヒト胆道癌に対してmTOR阻害剤が有効な治療法となる可能性が示唆された。そこで、Notchシグナルの活性化しているヒト肝外胆管癌及び胆嚢癌症例から樹立した胆道癌オルガノイドに対してmTOR阻害剤を投与し、増殖抑制効果が得られるかどうかを検証し、臨床応用へ向けた基盤研究を行う。

研究実績の概要

申請者らは、最近、肝外胆管癌及び胆嚢癌の発癌と進行にNotchシグナルが重要な働きを
していることを世界で初めて報告した(Namikawa et al.The Journal of Pathology 2023)。そこで、当研究では、ヒト肝外胆管癌及び胆嚢癌患者の手術検体や生検検体からオルガノイドを樹立し、その中からNotchシグナルが活性化している症例を抽出し、mTOR阻害剤により増殖抑制効果が得られるかどうかを検証することを目的としている。
これまでに、手術や内視鏡検査(ERCP)で得られた胆管生検検体や胆汁から、胆管癌7例、非腫瘍5例、胆管癌と非腫瘍のセット8例を得て、各々オルガノイドを樹立した。こうして樹立したオルガノイドから、DNAとRNAを抽出し、Whole exome sequenceやRNA sequenceに提出し、遺伝子変異および遺伝子発現の網羅的解析を行い、各胆道癌症例の遺伝子変異、遺伝子発現プロフィルの解析結果を待っている状況である。ただし、胆道癌から生検し樹立したオルガノイドであっても、オルガノイドにして継代することで癌の性質が失われている可能性もあるため、本当に胆道癌オルガノイドを樹立できているかどうかは、上記遺伝子変異や遺伝子発現の解析結果、また、オルガノイドをマウスに移植したPDXモデルを作成した場合に腫瘍が生着するかどうか等の実験により、今後検証する必要がある。
また、上記のように得られた手術検体や生検検体の免疫染色を行い、Notchシグナルが活性化しているかを確認するため、パラフィン包埋して切片を作成しつつある状態である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ヒト胆道癌患者から胆道癌オルガノイドや非腫瘍オルガノイドを樹立するところまでは概ねできており、遺伝子発現プロファイルの解析に提出するところまで研究を進めることはできた。ただし、Notchシグナルが活性化した症例の抽出までには未だ至っていないため。

今後の研究の推進方策

Notchシグナルの活性化した肝外胆管癌や胆嚢癌オルガノイドを抽出し、そのオルガノイドに直接mTOR阻害剤を投与し、オルガノイドの増殖抑制効果があるか検討する。また、オルガノイドをマウスに移植したPDXモデルを作成し、そのモデルに対してmTOR阻害剤を投与し、腫瘍の増殖抑制効果があるかどうかを検討する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Simultaneous activation of Kras?Akt and Notch pathways induces extrahepatic biliary cancer via the <scp>mTORC1</scp> pathway2023

    • 著者名/発表者名
      Namikawa Mio、Fukuda Akihisa、Omatsu Mayuki、Sono Makoto、Masuda Tomonori、Araki Osamu、Nagao Munemasa、Yoshikawa Takaaki、Ogawa Satoshi、Hiramatsu Yukiko、Muta Yu、Tsuda Motoyuki、Maruno Takahisa、Nakanishi Yuki、Tsuruyama Tatsuaki、Taura Kojiro、Hatano Etsuro、Seno Hiroshi
    • 雑誌名

      The Journal of Pathology

      巻: 260 号: 4 ページ: 478-492

    • DOI

      10.1002/path.6139

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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