研究課題/領域番号 |
23K19563
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
加瀬 直也 京都大学, iPS細胞研究所, 特定研究員 (80983783)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 中條-西村症候群 / 人工多能性幹細胞 / 骨格筋 / 自己炎症性疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
中條-西村症候群 (NNS) は、免役プロテアソームの変異により発症する自己炎症性疾患であり、原因不明の筋炎及び骨格筋萎縮といった骨格筋病変を併発する。すでに、免役プロテアソームに変異を有するマウスによる疾患解析が複数報告されているが、いずれも骨格筋病変に関する表現型は報告していない。そこで本研究では、ヒトとマウスにおける骨格筋病変の表現型の違いに着目し、ヒト人工多能性幹細胞 (iPSCs)由来骨格筋によるNNS骨格筋病変モデルの確立と、マウスiPSCs由来骨格筋との比較による種特異的な発症もしくは発症抑制機構の探索を行う。
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研究実績の概要 |
中條-西村症候群における骨格筋萎縮の解析のため、患者変異を有する人工多能性幹細胞のアイソジェニックペア2クローンより、MyoDの強制発現による骨格筋を誘導することに成功した。しかしながら、両者の形態的観察を試みたところ、違いは観察されなかった。今後は、白血球の浸潤を引き起こすケモカインの産生量や、患者骨格筋で高発現しているMHCの定量により患者病態を再現することを試みる。 また、ヒト-マウス間の病態比較のために、マウス初代培養筋芽細胞より試験管内で骨格筋を誘導することに成功した。今後は、野生型および患者変異が導入された変異型の両マウスより初代培養骨格筋を分化させ、人工多能性幹細胞モデルで再現された患者病態が、マウス骨格筋で再現可能であるかを比較検討する。さらに、網羅的遺伝子解析を行い、ヒト-マウス間の比較を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り、人工多能性幹細胞のアイソジェニックペア2クローンより、MyoD強制発現系による骨格筋誘導に成功した。しかしながら、野生型と変異型で形態的に大きな変化は見られなかった。また、ヒト-マウス間の病態比較のため、当初は患者変異ノックインマウスよりiPS細胞を樹立する予定であったが、MyoD強制発現によるマウス骨格筋誘導法の誘導効率が懸念されたため、初代培養細胞による試験管内骨格筋分化法を採用し、この系を樹立した。
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今後の研究の推進方策 |
人工多能性幹細胞を用いた病態比較のため、白血球の浸潤を引き起こすケモカインの産生量や、患者骨格筋で高発現しているMHCの定量により患者病態を再現することを試みる。また、同様の比較検討を、野生型及び変異型のマウス初代培養骨格筋においても行う。さらに、両者の遺伝子発現を網羅的に解析し、ヒト-マウス間の比較を行う。
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