研究課題/領域番号 |
23K19594
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
水谷 浩徳 熊本大学, 病院, 特任助教 (20980147)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | トランスサイレチン / アミロイドーシス / クライオ電子顕微鏡 / 立体構造解析 / トランスサイレチンアミロイドアミロイドーシス / 家族性アミロイドポリニューロパチー / 老人性全身性アミロイドーシス / アミロイド線維立体構造 |
研究開始時の研究の概要 |
トランスサイレチン(TTR)アミロイドーシスにおいて、TTRの遺伝子変異の有無、TTRの遺伝子変異型の種類によって、発症年齢、アミロイド沈着臓器、臨床像が大きく異なる。TTRアミロイド線維の構造の違いが臨床像および病態に深く関連していると考えられるが、その機構については十分にわかっていない。本研究では、各臨床病型の遺伝子変異型、野生型のTTRアミロイドーシスのアミロイド線維の立体構造をクライオ電顕解析により明らかにし、TTRアミロイド線維の立体構造の特徴と臨床像の関連を明らかにすることを目的とする。
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研究実績の概要 |
家族性アミロイドポリニューロパチーおよび老人性全身性アミロイドーシスは、いずれもトランスサイレチンをアミロイド前駆蛋白質とする全身性疾患である。トランスサイレチンアミロイドーシスにおいて、トランスサイレチンの遺伝子変異の有無や遺伝子変異型の種類によって、発症年齢、アミロイド沈着臓器、臨床像が大きく異なること、トランスサイレチンアミロイド線維の生化学的および病理学的特徴に種々のタイプがあることが知られているが、その機構については十分にわかっていない。臨床像および病態に深く関連していると考えられ、これまで検証することが困難であったトランスサイレチンアミロイド線維の構造の違いを明らかにするために、クライオ電顕解析を行った。 トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーおよび老人性全身性アミロイドーシス患者の中枢神経を含む諸臓器の病理組織を用いてコンゴ・レッド染色および抗トランスサイレチン抗体を用いた免疫染色を行い、アミロイド沈着部位の同定、およびトランスサイレチンアミロイド線維のみを特異的に抽出し、サンプルを得た。 アミロイド線維に含まれる変異型および野生型トランスサイレチンの構成比率およびアミロイド共存タンパク質についてLC-MS/MSを用いて解析を行った。 クライオ電子顕微鏡を保有している理化学研究所と密に連携をとりながら、抽出したトランスサイレチンアミロイド線維の立体構造解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
家族性アミロイドポリニューロパチーおよび老人性全身性アミロイドーシス患者の中枢神経を含む諸臓器からトランスサイレチンアミロイド線維を抽出し、すでにクライオ電子顕微鏡による立体構造解析に取り組んでいるため、概ね計画通りに進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチーおよび老人性全身性アミロイドーシス患者から抽出したトランスサイレチンアミロイド線維も用いてクライオ電子顕微鏡による詳細な立体構造解析を行う。トランスサイレチンアミロイド線維を分類し、アミロイド線維形成反応との関連や細胞毒性との関連についても詳細に検討する。
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