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Sema4Dによる矯正学的歯の移動の制御およびメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K19681
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0907:口腔科学およびその関連分野
研究機関東北大学

研究代表者

金城 里阿  東北大学, 大学病院, 医員 (70985069)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード破骨細胞 / TNF-α / Sema4D / Semaphorin4D / 矯正学的歯の移動
研究開始時の研究の概要

矯正治療と炎症性サイトカインは密接な関係にある。 近年、破骨細胞を含む造血系細胞に発現する膜貫通型糖タンパク質であるSemaphorin4D(Sema4D)が、炎症性サイトカインであるTNF-αやIL-6を誘導するとともに、CD72受容体に結合し骨形成を抑制することが明らかとなった。そして、抗Sema4D抗体の投与により骨形成が促進されるとともに、破骨細胞形成が抑制されることもわかった。しかし、現在に至るまでSema4DとTNF-αによる破骨細胞形成の関係については報告が少ない。本研究では、TNF-αに誘導される破骨細胞形成に対するSema4Dの影響およびそのメカニズムの解明、さらに抗Sema4D抗体の破骨細胞形成および矯正学的歯の移動への影響を検討する。

研究実績の概要

超高齢社会となった現代において、関節リウマチや歯周病などの病的骨吸収を伴う疾患が問題となっている。これらの疾患はTNF-αやRANKLなどの炎症性サイトカインの分泌とそれに伴う骨吸収が関与していると考えられている。矯正治療と炎症性サイトカインは密接な関係にある。申請者らグループの研究では歯科矯正治療中の歯の移動においてもTNF-αが発現し破骨細胞形成を促進させ(J Dent Res, 2008)、RANKLの発現を増加させることで相乗的に破骨細胞形成を誘導することが明らかになっている(J Dent Sci, 2021)。 また、申請者の筆頭論文においてTNF-αを誘導すると矯正学的歯の移動が促進することを明らかにしている(Int J Mol Sci, 2022)。近年、破骨細胞を含む造血系細胞に発現する膜貫通型糖タンパク質であるSemaphorin4D(Sema4D)が、炎症性サイトカインであるTNF-αやIL-6を誘導するとともに、CD72受容体に結合し骨形成を抑制することが明らかとなった。そして、抗Sema4D抗体の投与により骨形成が促進されるとともに、破骨細胞形成が抑制されることもわかった。しかし、現在に至るまでSema4DとTNF-αによる破骨細胞形成の関係については報告が少ない。本研究では、TNF-αに誘導される破骨細胞形成に対するSema4Dの影響およびそのメカニズムの解明、さらに抗Sema4D抗体の破骨細胞形成および矯正学的歯の移動への影響を検討する。まず、マウスの頭蓋部にTNF-αを投与し、破骨細胞が誘導するのを確認した。頭蓋部を採取して、トータルRNAを採取し、リアルタイムPCRにてSema4Dの発現を解析するところまで終了した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Sema4Dの購入が遅れたため、実験が滞ったため、遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

破骨細胞前駆細胞にTNF-αおよびSema4Dを加え、破骨細胞形成をin vitroで解析する。次に同上の実験に抗Sema4D抗体を作用させ、破骨細胞形成をin vitroで解析する。
マウス頭蓋部にTNF-αを投与し、同時にSema4Dを加え、破骨細胞形成に対するSema4Dの効果をin vivoで解析する。次に同様の実験にTNF-αによる破骨細胞形成に対する抗Sema4D受容体抗体の効果をin vivoで解析する。矯正学的歯の移動を行いRT-PCRと組織学的解析により矯正学的歯の移動時のSema4Dの発現を確認する。また、抗ADAMTS-4抗体による矯正学的歯の移動の制御を解析する。また、ADAMTS-4投与による矯正学的歯の移動の促進の解析を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 4件)

  • [雑誌論文] Generating Bone Marrow Chimeric Mouse Using GPR120 Deficient Mouse for the Study of DHA Inhibitory Effect on Osteoclast Formation and Bone Resorption2023

    • 著者名/発表者名
      Ma Jinghan、Kitaura Hideki、Ohori Fumitoshi、Noguchi Takahiro、Marahleh Aseel、Kinjo Ria、Kanou Kayoko、Ren Jiayi、Miura Mariko、Narita Kohei、Mizoguchi Itaru
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 24 号: 23 ページ: 17000-17000

    • DOI

      10.3390/ijms242317000

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Docosahexaenoic acid inhibits TNF-α-induced osteoclast formation and orthodontic tooth movement through GPR1202023

    • 著者名/発表者名
      Jinghan Ma, Hideki Kitaura, Saika Ogawa, Fumitoshi Ohori, Takahiro Noguchi, Aseel Marahleh, Yasuhiko Nara, Adya Pramusita, Ria Kinjo, Kayoko Kanou, Akiko Kishikawa, Atsuhiko Ichimura, Itaru Mizoguchi
    • 雑誌名

      Front Immunol.

      巻: eCollection 2022. ページ: 929690-929690

    • DOI

      10.3389/fimmu.2022.929690

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Analysis of DHA effects on osteoclastogenesis through GPR120 in a bone marrow chimeric mouse model.2023

    • 著者名/発表者名
      Ma J, Kitaura H, Ohori F, Noguchi T, Marahleh A, Kinjo R, Kanou K, Mizoguchi I.
    • 学会等名
      The 82nd Annual Meeting of the Japanese Orthodontic Society.
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Docosahexaenoic acid inhibits TNF-α-induced osteoclast formation and bone resorption through GPR1202023

    • 著者名/発表者名
      Ma J, Kitaura H, Ohori F, Noguchi T, Marahleh A, Kinjo R, Kanou K, Mizoguchi I.
    • 学会等名
      American Society for Bone and Mineral Research 2023 Annual Meeting
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Docosahexaenoic acid suppresses osteoclast formation and orthodontic tooth movement via GPR120.2023

    • 著者名/発表者名
      Ma J, Kitaura H, Ohori F, Noguchi T, Marahleh A, Kinjo R, Kanou K, Mizoguchi I.
    • 学会等名
      CA+inD International Symposium 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Study of expression osteoclast differentiation-related genes in osteocytes by TNF-α stimulation using RNA sequencing.2023

    • 著者名/発表者名
      Miura M, Kitaura H, Ohori F, Noguchi T, Marahleh A, Kinjo R, Ma J, Kano K, Mizoguchi I.
    • 学会等名
      CA+inD International Symposium 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Analysis of mechanism of accelerated tooth movement by micro-osteoperforations.2023

    • 著者名/発表者名
      Kinjo R, Kitaura H, Ohori F, Noguchi T, Marahleh A, Ma J, Kano K, Mizoguchi I.
    • 学会等名
      CA+inD International Symposium 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 老齢マウスにおける矯正学的歯の移動および破骨細胞形成の解析とそのメカニズムの解明2023

    • 著者名/発表者名
      加納佳与子、北浦英樹、野口隆弘、大堀文俊、Aseel Marahleh、金城里阿、Jinghan Ma、三浦まり子、成田昂平、溝口到
    • 学会等名
      第82回日本矯正歯科学会学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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