研究課題/領域番号 |
23K19762
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
山本 繁 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (10981748)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 希少糖 / 口臭 / 硫化水素 / アルロース / メイラード反応 |
研究開始時の研究の概要 |
口臭は歯周病原性細菌の活動によって生じる揮発性硫黄化合物(VSCs)に起因する.申請者の研究室では乳酸菌の摂取により口臭が減少することを報告してきた.しかし,乳酸菌摂取による口臭抑制は口腔細菌叢の改善に期待するため,早期の口臭減少を望む患者の希望に応えることは難しい.そこで本研究では,早期に効果的な口臭コントロール法の開発を目指す. メイラード化希少糖によるVSCs消去メカニズムを明らかにし,これを用いた臨床応用に展開することを目指す.この開発により齲蝕原性がなく,即効性がある新しい口臭抑制法として発展させることが期待できる.
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研究実績の概要 |
昨年度、メイラード化したアルロースが揮発性硫黄化合物(VSCs)を抑制する効果があるかに関して、VSCsの抑制効果があることを再確認するため、メイラード化アルロースの作成し、これを一硫化水素ナトリウム水溶液に添加し、head spaceの空気をオーラルクロマで測定する実験を複数回行い、VSCs抑制効果が安定したものであることを確認した。 次に、メイラード化アルロースのVSCsに対する消去メカニズムを明らかにするために液体であるメイラード化アルロースを固形、粉末状にする取り組みを行なった。フリーズドライによる方法を試みたが、メイラード化アルロースに含有する水分が多く作成したサンプルが安定して固形化させることは難しいことが分かった。このため固形化にフリーズドライの手法を用いることには課題が残った。現在、固形化に関してはメーカーと協議しており、スプレードライによる方法を検討中である。固形化に関してはメイラード化アルロースのVSCs抑制効果が認められた後の応用方法にも関わってくるため、より良い方法を模索中である。 また、メイラード化したアルロースのVSCs抑制効果のメカニズムを解明するために、熊本県産業技術センターと共同で実験計画を打ち合わせを行った。熊本県産業技術センター内実験室において、アルロースをメイラード化する実験を行い、その一つづつの過程で試料を分析し、メイラード化にて発生する成分を分析しより詳細な変化を追う予定である。同時に、作成した試料を液体クロマトグラフィにて分析予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、メイラード化した希少糖アルロースを用いた即効的な口臭抑制に関する研究についてはおおむね順調に進展している。 メイラード化したアルロースのVSCs抑制効果を確認する実験、そのメカニズムを明らかにする実験に関しては当初の予定ど通り進展している。一方で、メイラード化したアルロースの更なる分析、利用方法の幅を拡大するために固形化、粉末化する方法に関しては当初の想定しなかった問題が生じており、更なる改善を要する。
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今後の研究の推進方策 |
メイラード化したアルロースのVSCs抑制効果を確認する実験に関しては、熊本県産業技術センター内実験室において、アルロースをメイラード化する実験を行い、その一つづつの過程で試料を分析し、メイラード化にて発生する成分を分析しより詳細な変化を追う予定である。同時に、作成した試料を液体クロマトグラフィにて分析予定である。 メイラード化したアルロースの更なる分析、利用方法の幅を拡大するために固形化、粉末化する方法に関しては、スプレードライによる方法をメーカーと検討しているほか、他の物質にメイラード化したアルロースを噴霧し、コーティングする方法などを模索中である。
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