研究課題/領域番号 |
23K19806
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 川崎市立看護大学 |
研究代表者 |
久貝 波留菜 川崎市立看護大学, 看護学部, 助教 (70981702)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / リアルワールドデータ / 医療・介護保険サービス / サービス調整 / 高齢者 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性腎臓病(以下、CKD)の重症化・合併症予防には患者のセルフケアが重要だが、高齢者ではADLや認知機能の低下、併存疾患等により、セルフケアが困難となりやすい。このような高齢CKD患者の支援ではセルフケア習得を促すだけでなく、適切に医療・介護サービスを活用し、必要なサポートを確保することが課題である。しかし、高齢CKD患者がどのようなサービスを組み合わせて利用しているかやその効果は明らかではない。 そこで本研究は、医療・介護レセプトデータ分析およびインタビュー調査により、高齢CKD患者の医療・介護サービスの利用パターンを特定し、状態に応じた効果的なサービスパターンをモデル化することを目的とする。
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研究実績の概要 |
慢性腎臓病(以下、CKD)を有する要介護高齢者が疾患をコントロールしながら在宅療養を継続するためには、医療・介護サービスを含むサポートの調整・確保が重要である。しかし、本邦の高齢CKD患者における医療・介護サービスの利用パターンの特徴とこれによる患者アウトカムへの効果は明らかになっていない。そこで、本研究は医療・介護レセプトデータ分析およびインタビュー調査により、高齢CKD患者の医療・介護サービスの利用パターンを特定し、状態に応じた効果的なサービスパターンをモデル化することを目的とする。 2023年度は、腎臓病看護、高齢者の長期ケア、在宅看護、リアルワールドデータベース研究に関わる専門家と意見交換を行い、研究計画の見直しと精錬を行った。さらに、これまでに抽出した対象者のデータから、高齢CKD患者のサービス利用の状況に関する予備的な調査を実施した。また、レセプトを用いたデータベース研究においては、変数および対象者抽出の定義と解析に使用するレセプト電算コードの整理が必要となる。そのため、データ解析の開始に向けて、解析計画の見直しと解析に使用するデータ・変数の整理、対象者の選定を行った。 2024年度は、前期にレセプトデータを用いたデータ解析を完了させ、高齢慢性腎臓病患者における医療・介護のサービス利用パターンの特徴を明らかにするとともに、医療・介護専門職へのインタビューにより、高齢慢性腎臓病患者における医療・介護サービス調整のプロセスを調査する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は、医療・介護レセプトデータを用いて、高齢慢性腎臓病患者における医療・介護サービスの利用実態を明らかにするとともに、入院や要介護度の変化、透析導入などの患者アウトカムとの関連を検討することを予定していた。しかし、解析に必要な変数の整理、解析計画の再検討に時間を要したため当初の目標よりもやや遅れている。2024年度は、各分野の専門家と意見交換を行いながら、データ抽出と解析、国際紙への成果報告を行う。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度前期は、リアルワールドデータを用いた研究経験が豊富な専門家に相談しながらデータベースから抽出されたデータから解析用データセットを作成し、高齢慢性腎臓病患者における医療・介護サービスの利用パターンの実態およびアウトカムとの関連を定量的に検討する。2024年度後期は、医療介護専門職を対象としたインタビュー調査を行い、定性的な解析により慢性腎臓病を有する高齢者のサービス導入・調整に関する具体的な示唆を得る。
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