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足趾屈曲筋力トレーニングは足底内在筋の神経・筋機能を向上させるか

研究課題

研究課題/領域番号 23K19908
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
研究機関立命館大学

研究代表者

草川 祐生  立命館大学, 総合科学技術研究機構, 研究員 (80979469)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード足内在筋 / 足外在筋 / 足趾 / トレーニング / 筋量 / 筋機能
研究開始時の研究の概要

タオルギャザーに代表される足趾屈曲筋力トレーニングは,足底内在筋の機能向上に有効なエクササイズであると信じられ,古くから臨床現場で活用されてきた.しかし,足趾屈曲筋力トレーニング効果を神経・筋生理学的指標から直接的に示した例はない.本研究では,1)足底内在筋の筋活動水準の非侵襲的定量化法の確立を通して,2)足趾屈曲筋力トレーニングが足底内在筋の機能向上をもたらす神経・筋生理学的メカニズムの解明を目指す.本研究の完成により,足趾屈曲筋力トレーニングがもつ足底内在筋の筋機能向上への臨床的有用性を神経・筋生理学的観点から確立・支援することが期待される.

研究実績の概要

2023年度は、研究課題1:足底内在筋の筋活動水準の非侵襲的定量化法の確立として、内在筋の筋活動水準を筋機能的磁気共鳴画像(MRI)法によって定量評価することができるかどうかを検証した。具体的には,被験者3名に対して、足趾屈曲筋力発揮による運動負荷試験を実施させた。試験前後においてMRIを撮像し、ピクセルごとのT2(横緩和時間)値を計測した。
運動負荷試験前後における足底内在筋全体のT2値の平均増加率は、11.4%(8.2-14.7%)であった。足底内在筋個別筋のT2値の平均増加率は,次のとおりであった:母趾外転筋、8.4%(5.6-12.7%);母趾内転筋斜頭、18.8%(11.9-24.1%);短母趾屈筋、12.3%(8.6-14.4%);短趾屈筋、8.1%(5.1-13.9%);小趾外転筋、2.3%(0.5-3.2%);足底方形筋、18.7%(13.0-28.4%);背側/底側骨間筋、11.1%(7.0-17.2%)。本結果によって、足趾屈曲筋力発揮にともなって、足底内在筋の筋活動水準が増加することが示された。また、増加率は個々の足底内在筋でばらつきがあり、母趾内転筋斜頭や足底方形筋で大きな値が観察された。以上のことから,足趾屈曲筋力計を用いた足趾屈曲筋力発揮による運動負荷試験を伴う筋機能的MRI法の適用によって、足底内在筋個別筋の筋活動水準を定量評価することが可能であると考えられる。
2024年度は,2023年度に実施した研究課題1の拡充を図るとともに、適用した筋機能的MRI法を用いて、研究課題2:足趾屈曲筋力トレーニングが足底内在筋の機能向上をもたらす神経・筋生理学的メカニズムの解明に取り組む予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度には、研究課題1:足底内在筋の筋活動水準の非侵襲的定量化法の確立において、より多くの被験者を対象に実験を実施する予定であった。また、研究課題2:足趾屈曲筋力トレーニングが足底内在筋の機能向上をもたらす神経・筋生理学的メカニズムの解明を開始する予定であった。しかし,研究機材の破損と代替品の納品時期の都合により、研究開始時期がずれ込んだ。上記の理由により、現在までに研究課題2を開始できていないため、進捗状況はやや遅れていると感じている。一方、本研究で実施する一連の実験に関して、研究代表者が所属する研究機関の倫理審査委員会の承認を既に受けている。このことから、2024年度初頭より、研究課題2を開始する環境が整っていると言える。

今後の研究の推進方策

当初の予定では、2023年度には研究課題1の完遂のみならず、研究課題2を開始する予定であった。しかし、研究機材の破損と代替品の納品時期の都合により、研究開始時期がずれ込んでしまった。そこで、2024年度は研究課題1の拡充を図るとともに、確立した筋機能的MRI法を用いて、研究課題2を速やかに開始する予定である。より具体的には、研究課題1において、より多くの被験者を対象に実験を実施し、筋力発揮に動員された足底内在筋の導出およびその活動水準の定量的評価法の開発に取り組む。さらに、2024年度初頭より、12週間のトレーニング介入実験を開始し、トレーニング前後における足底内在筋の筋量および筋活動水準に与える影響を探求する。以上により、本研究課題の目的:足趾屈曲筋力トレーニングによる足底内在筋の機能向上メカニズムの解明を達成することを目指す。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Plantar intrinsic foot muscle activity and its relationship with postural sway during tiptoe standing in ballet dancers and non-dancers2024

    • 著者名/発表者名
      Fukuyama Hiroshi、Maeo Sumiaki、Kusagawa Yuki、Ono Munetaka、Watanabe Kohei、Isaka Tadao
    • 雑誌名

      Gait & Posture

      巻: 108 ページ: 139-144

    • DOI

      10.1016/j.gaitpost.2023.11.023

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] A classification of the plantar intrinsic foot muscles based on the physiological cross‐sectional area and muscle fiber length in healthy young adult males2023

    • 著者名/発表者名
      Kusagawa Yuki、Kurihara Toshiyuki、Maeo Sumiaki、Sugiyama Takashi、Kanehisa Hiroaki、Isaka Tadao
    • 雑誌名

      Journal of Foot and Ankle Research

      巻: 16 号: 1 ページ: 75-75

    • DOI

      10.1186/s13047-023-00676-2

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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