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運動による慢性疼痛抑制の前帯状回におけるシナプス可塑性の解明とArcadlinの関与

研究課題

研究課題/領域番号 23K19910
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
研究機関福岡大学

研究代表者

大藪 康平  福岡大学, 薬学部, 助教 (40881355)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード疼痛 / 前帯状回 / 運動 / 慢性疼痛 / シナプス
研究開始時の研究の概要

慢性疼痛の治療には、疼痛が緩和する機序の解明が必要である。慢性疼痛に対する運動の効果は示されているが、疼痛緩和の機序は明らかではない。本研究では、慢性疼痛に関与する前帯状回のシナプス可塑性に着目した。さらに神経可塑性に関与するシナプス接着分子であるArcadlinの関与を明らかとする。末梢神経を損傷させた疼痛モデルマウスを用いて、運動‐疼痛消失‐前帯状回のシナプス可塑性の関連を解明することで、新たな疼痛治療法の確立を目指す。

研究実績の概要

疼痛には損傷部位が治癒した後でも、痛みが継続する難治性の慢性疼痛が存在する。末梢神経を損傷させた疼痛モデルマウスの前帯状回では、神経の可塑的変化が生じており、これにより疼痛が持続していることが報告されている。慢性疼痛に対する鎮痛薬の使用は疼痛を軽減させるが、疼痛の完全な消失には至っておらず対処療法に留まっており、有力な治療手段の一つとして運動療法がある。しかし、そのメカニズムの詳細については未だ明らかでない点が多い。運動による疼痛緩和には帯状回におけるシナプス可塑的変化が関与している可能性がある。
本研究は、末梢神経を損傷させた疼痛モデルマウスを用いて、疼痛発症後に運動を実施した際の前帯状回におけるシナプス可塑性の変化を評価し、運動による疼痛緩和機構の解明を行うことを目的としている。そこで、電気生理学的手法によるシナプス伝達変化、シナプス神経回路の再構築に関与するArcadlinおよびシナプス伝達関連因子の変化を検討する。
本年度の研究成果として、以下を行った。(1)自発運動による疼痛緩和の評価:坐骨神経部分結紮モデルマウスを作成し、痛覚評価にはvon Frey試験法を用いた。痛覚過敏の発症後に、回転車による自発運動をさせた群と運動をしていない群を用いて、運動による疼痛発症後の疼痛緩和への影響を検討した。自発運動開始後徐々に痛覚過敏の軽減がみられ、14日後には運動をしていない群と比べて、自発運動群では有意に痛覚過敏の軽減がみられた
(2)生化学的検討:結紮後14日目の痛覚過敏発症時点、自発運動開始後14日目のマウスの帯状回を摘出し、ウエスタンブロット法によりシナプス関連タンパクの発現評価を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

Arcadlinの発現は確認できなかったが、その他のシナプス関連タンパクについては発現を確認できた。ウエスタンブロット法によるシナプス関連タンパク質評価のための条件設定に時間を要し、電気生理学的な評価には至っていない。

今後の研究の推進方策

シナプス関連タンパク質についてサンプル数を追加し、評価を行う。疼痛時および自発運動による疼痛消失時における前帯状回におけるシナプス伝達能を電気生理学的手法により評価する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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