研究課題/領域番号 |
23K19915
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
見須 裕香 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 老年学・社会科学研究センター, 特任研究員 (10977804)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 老年期うつ / 地域在住高齢者 / 表情 / デジタルバイオマーカー / うつ病 |
研究開始時の研究の概要 |
本邦における年間自殺者約2万人うち約4割を60歳以上の高齢者が占めている。自殺の主因は老年期うつが多く、その早期発見・予防は、取り組むべき喫緊の課題である。しかし、老年期うつの主訴は、心理症状よりも身体症状が中心であり、発見が遅れ重症化してしまうことが多い。そのため、主訴のみに頼らず、老年期うつを早期に検知できる非侵襲的で簡便な評価指標の開発が求められている。 そこで、本研究では、うつ病者の表情認知や表出の減退に着目し、表情模倣の精度を測定して得られた値と老年期うつの関連を検討することで、老年期うつのデジタルバイオマーカーを確立することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究では、表情動画撮像システムを用いて地域在住高齢者の表情模倣動画データを収集し、老年期うつとの関連を検討することで、老年期うつのデジタルバイオマーカーの確立を目指す。 2023年度は、地域在住高齢者を対象とした大規模機能健診(ベースライン調査)の実施にむけ、研究対象者のリクルートおよび会場調整、研究補助スタッフの育成に取り組んだ。さらに、研究協力が得られた対象者について、ベースライン調査を実施し、参加者のうち、表情模倣検査の同意が得られた対象者の表情模倣画像データを収集した。収集したデータよりデータベースを構築し、横断的な解析を進めている。本研究に関連する研究成果については、国内学会や国際誌への投稿を通じて成果報告を行い、様々な分野の研究者や臨床家との意見交換を行った。 今後の展開として、引き続きデータ収集を行うとともに、医療レセプト情報の追跡調査を行う。老年期うつと表情模倣精度の関連について縦断的な解析を実施し、デジタルバイオマーカーの確立に向けた検証を行う予定である。本研究により、老年期うつのデジタルバイオマーカーが確立することで、老年期うつを早期に検知できる非侵襲的で簡便な評価指標の開発に繋がり、老年期うつの予防と改善を目的とした介入戦略の立案に貢献できると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の主要評価項目である、地域在住高齢者の表情模倣動画データの収集を行い、横断的な解析をすすめている。次年度も継続してデータ収集および追跡調査を行えるよう準備を進めており、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、引き続きベースライン調査においてデータ収集を行うと同時に、自治体から得られる医療レセプト情報の追跡調査を実施する。うつ病の診断を受けた対象者を抽出し、表情模倣精度との関連を検証する予定である。また、収集したデータのデータベースの構築を行い、老年期うつと表情模倣精度の関連について縦断的な解析を進める。
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