研究課題/領域番号 |
23K19921
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
田渕 絢香 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (30981948)
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研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 骨格筋 / 細胞構造 / 位相 / デジタルホログラフィック顕微鏡 / 筋損傷 / 細胞内ダイナミクス / イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋は細くて長い筋細胞が階層的に集合することで形成され,その性質は刺激や環境に適応して変化する.運動による骨格筋の筋損傷は筋細胞内の限られた局所で生じ,この筋損傷の局所化は健康な骨格筋の恒常性に重要な特性である.本研究では,光技術を応用した世界最先端の生体イメージングシステムを構築し,細胞内カルシウムイオンの局在とそれを司る細胞小器官 (オルガネラ) が織りなす細胞内ダイナミクスから運動による筋損傷が局所に限定されるメカニズムを解明する.
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研究実績の概要 |
運動による骨格筋の筋損傷は筋細胞内の限られた局所で生じ,局所性は健康な骨格筋の恒常性に重要な特性である.先行研究では筋損傷を生じる要因となる細胞内イオン濃度の変化や局所的な蓄積が,細胞内のどのような部位で生じているのか,その構造上の特徴は不明である.本研究は,光技術を応用した世界最先端の生体イメージングシステムを構築し,運動による筋損傷が局所に限定されるメカニズムを解明することを目的とした.具体的には,細胞内イオンバランスとそれを司る細胞小器官 (オルガネラ) の分布を同時に評価することを目標とする. 本年度は,光技術を応用した生体イメージングシステムの実践評価を目的とした.観察物体の光強度と位相情報を同時に取得可能なデジタルホログラフィック顕微鏡を使用し,骨格筋サンプルの観察を実践した.従来,デジタルホログラフィック顕微鏡は大型で煩雑なシステムを要するが,本研究では小型化かつ高速カラー撮影が可能な平面導波路型デジタルホログラフィック顕微鏡の生物観察に適したシステムへの改築を試みた.ラットの骨格筋切片 (厚さ10-40μm) の染色切片の画像を撮像し,カラーで高速 (66.6fps) で動画取得可能であることを確認した.また,光学顕微鏡では細胞構造が不鮮明な無染色切片において,位相画像から骨格筋の筋線維の階層構造が可視化されることが確認され,非侵襲的な生物サンプルの観察に向けた有用性が確認された.さらに本イメージングシステムの特徴として,分解能と観察物体の3次元方向の動態解析を実証した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は,小型化デジタルホログラフィック顕微鏡の生物サンプルを対象とした観察のための改築,評価を実施した.デジタルホログラフィック顕微鏡は非接触,非侵襲で観察物体の3次元画像取得が可能のため,生物サンプルの観察への有用性が示されてきた.本年度は生体骨格筋を対象とした観察に向けて,骨格筋切片で画像取得が可能であること,さらに無染色切片における画像から,染色や化学的修飾を必要とせずに細胞構造の可視化であることを実証した.これは,生物観察における本イメージングシステムの有用性を示したものとなる.しかしながら,蛍光顕微鏡で取得された画像との対比については,光学系の構築が煩雑であり遅れが生じている.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,蛍光染色された生物サンプル (切片,生体骨格筋)を対象とした画像取得を行い,蛍光顕微鏡とデジタルホログラフィック顕微鏡の両者で撮像された画像の比較を行う.また,細胞構造分布を同定するため,位相分布の定量を実施する.
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