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月経周期による摂食行動異常の原因解明と記憶の想起抑制を用いた新たな対処法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K19939
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
研究機関新潟医療福祉大学

研究代表者

五十嵐 小雪  新潟医療福祉大学, 健康科学部, 助教 (60980886)

研究期間 (年度) 2023-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード行動抑制機能 / 月経周期 / 快楽性調節
研究開始時の研究の概要

本研究では、黄体期の摂食行動異常の原因究明とその対処法の開発を目指す。目的を達成するため、食物画像を用いたストップシグナル課題および脳波とfMRI計測を実施し、①月経周期における報酬系の神経活動と行動抑制機能および摂食行動との関連性を解明する。その後、摂食行動異常の対処法を開発するために、摂食に関連した想起抑制課題を実施し、②黄体期の摂食行動異常に対する摂食に関わる記憶想起抑制の効果を検証する。

研究実績の概要

女性の多くが、月経前に摂食行動の異常を経験している。これには、食物を見ることによる記憶想起によって報酬系が過剰に賦活し、行動抑制機能を低下させることが関与している可能性があるが、未だ不明な点が多い。2023年度は、黄体期の摂食行動異常の原因究明を目的とし、「月経周期における報酬系の神経活動と行動抑制機能および摂食行動との関連性の解明」を目指すこととした。
正常月経周期の女性10名を対象に、月経周期4期(月経期・卵胞期・排卵期・黄体期)において、食物(高カロリー条件と低カロリー条件)および非食物画像(ニュートラル条件)を用いたストップシグナル課題を実施した。行動抑制機能の評価には、Stop Signal Reaction Time (SSRT)を用いた。
その結果、高カロリー食品に対する行動抑制機能は、卵胞期と比較して排卵期と黄体期に低下している様子が伺えた。一方、低カロリー食品に対する行動抑制機能は、排卵期に向上し、黄体期に低下している可能性がある。これらの結果から、月経周期における行動抑制機能は、食品の違いによって異なる可能性が示唆される。また、LC条件における黄体期の低下は、黄体期の高カロリー食品摂取の増加の代償的行動を反映している可能性が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度は、食物を見ることで生じる報酬系の神経活動、食物に関連する行動抑制機能とそれに関わる神経活動の月経周期による変化および摂食行動との関連性を明らかにすることを目的としていた。月経周期4期にわたり食物に関連する行動抑制機能を評価した結果、食品の違いによって行動抑制機能が変化する可能性が明らかとなり、黄体期に生じる摂食行動異常の要因には、食物に関連する行動抑制機能の変化が関与している可能性を示すことができた。

今後の研究の推進方策

食物を見ることで生じる報酬系の神経活動および食物に関連する行動抑制機能に関わる神経活動の月経周期による変化を明らかにすることを目的として実験を進める。そのために、サンプルサイズを増やし、EEGに加え、fMRIでの神経活動の評価も行う。これにより、摂食行動異常の原因を詳細に解明でき、対処法の開発につながる。その後、これらの変化と月経周期における摂食行動との関連性を検討する。また、摂食に関わる記憶想起抑制が及ぼす行動抑制機能への影響を検証する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-09-11   更新日: 2024-12-25  

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