研究課題/領域番号 |
23K19969
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1001:情報科学、情報工学およびその関連分野
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
大東 智洋 筑波大学, 附属病院, 病院助教 (90980863)
|
研究期間 (年度) |
2023-08-31 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 臨床試験 / ノンパラメトリックベイズ / 外部データ / ヒストリカルコントロール / ハイブリッドコントロール / 希少疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
希少疾患などの臨床試験では,必要十分な被験者数でランダム化比較試験を実施することが難しい.この問題の対処として,臨床試験以外のデータ(外部データ)の利用が注目されている.これまでに,外部データの利用法は複数提案されているが,標準的手法は確立されていない. 本研究では,外部データと新規試験の対照群データの母集団の潜在的な違いを考慮するために,ノンパラメトリックベイズモデルを用いた手法を開発する.さらに,応答変数が事象時間のときに,強い仮定が必要な既存の問題点を解決できる手法の開発を目指す.
|
研究実績の概要 |
希少疾患などの臨床試験では,必要十分な被験者数でランダム化比較試験を実施することが難しい.この問題の対処として,臨床試験以外のデータ(外部データ)の利用が注目されている.外部データと新規試験の対照群データの間には,患者背景の違いや未測定因子の分布の違いにより,応答変数の分布に不均一性が生じる場合がある.このとき,これらの違いを適切に考慮せずに外部データを利用すると,治療効果の推測に問題が生じることがある. 本研究では,外部データと新規試験の対照群データの潜在的な違いを考慮した統計モデルを構築することで,外部データを適切に利用できるような解析手法の確立を目指す.さらに,応答変数が事象時間のときに,強い仮定が必要な既存の手法の問題点を解決する. 本年度は,外部データと新規試験の対照群データの潜在的な違いを考慮するために,ノンパラメトリックベイズモデルの一つである,dependent Dirichlet processに基づく手法を開発し,その動作特性を数値実験で評価した.提案手法の現状は,外部データが要約統計量・個人データ,応答変数が連続変数・二値連数のそれぞれの組み合わせに対応できる.現在,提案手法の理論的特性の整理と提案手法を実行するためのRパッケージの開発を進めており,これらが完了し次第,論文を投稿する予定である.さらに,応答変数が事象時間の状況に対応できるよう提案手法の拡張を進めており,結果を2024年度に開催される国際学会(Joint Statistical Meetings)で発表する.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定どおりの提案手法を構築し,動作特性に大きな問題がないことを確認できている.論文投稿の目途は立っており,研究は順調に進捗していると考える.
|
今後の研究の推進方策 |
国際学会での発表後,論文化を進める予定である.応答変数が事象時間の状況に対応できるようにRパッケージも拡張する.
|