研究課題/領域番号 |
23K20064
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補助金の研究課題番号 |
20H01181 (2020-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2020-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 東京女子大学 |
研究代表者 |
大谷 弘 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (30584825)
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研究分担者 |
古田 徹也 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (00710394)
一ノ瀬 正樹 武蔵野大学, 人間科学部, 教授 (20232407)
片山 文雄 東北工業大学, 総合教育センター, 教授 (40364400)
石川 敬史 帝京大学, 文学部, 教授 (40374178)
乘立 雄輝 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (50289328)
青木 裕子 中央大学, 法学部, 教授 (60635671)
佐藤 空 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 准教授 (60749307)
野村 智清 秀明大学, 学校教師学部, 准教授 (90758939)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2024年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | スコットランド常識学派 / スコットランド啓蒙 / コモン・センス / プラグマティズム / アメリカ建国思想史 / 常識哲学 / 常識的実在論 / ウィトゲンシュタイン / トマス・リード / 創造性 / 哲学と文学 / G.E.ムーア / 常識実在論 / 想像力 |
研究開始時の研究の概要 |
従来英語圏の近現代哲学史は、イギリス経験論からベンサム、ミルを経て、ムーア、ラッセルに始まる初期分析哲学へと展開するものとして描かれることが多かった。このような標準的な哲学史に対して、本研究では「コモン・センス」「常識」をキーワードにすえ、より豊かなニュアンスを持った英語圏の哲学史、思想史を描くことを目指す。具体的には、スコットランド常識学派のトマス・リードのコモン・センス論を同時代および前後の時代のコモン・センス論と比較するとともに、その19世紀から20世紀のイギリスにおける展開を明らかにする。また、アメリカにおいてはアメリカ建国思想やプラグマティズムへの影響を哲学、思想史両面から検討する。
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研究実績の概要 |
2022年度は本研究プロジェクトの参加者が各自の基礎研究を進展させるとともに、学会発表や論文の公表などの成果を上げることができた。また、「常識と啓蒙研究会」を開催し、その研究成果を共有しつつ、それを議論した。具体的には(1)ウィトゲンシュタイン哲学における「常識」の位置づけの検討、(2)ヴィーコの「センスス・コムニス」概念の検討を通した、コモン・センス概念の思想史的な検討、(3)常識学派周辺の思想家としてのバーク、ヒューム、バークリなどの哲学史的、思想史的検討、(4)19世紀のスコットランド常識学派の代表者ウィリアム・ハミルトンの哲学およびその哲学史的位置づけの検討、(5)パースなど古典的なプラグマティズムの哲学者たちに対する、スコットランド常識学派の影響の確認、などといった点について考察を深めることができた。そこから、(i)ウィトゲンシュタイン哲学などの常識重視の哲学における創造性の位置づけ、特に文学的想像力の果たす役割と常識の関係、(ii)スコットランド常識学派と古典的プラグマティズムを核として、バーク、オークショット、ヒューム、バークリ、カヴェル、パトナム、ローティといった18~20世紀の英米の哲学史的、思想史的な交流を検討課題として確認することができた。他に、昨年度から引き続き「常識的実在論(common sense realism)」の現代的な可能性を検討しており、そのための前提として、18~19世紀のイギリスにおけるその様々な展開とそれに対する観念論(バークリ、フェリア―)を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は各自が順調に研究を進めることができた。また、研究の参加者同士で研究成果を共有し、研究成果をまとめる際の方向性について少しずつ議論を進めることができている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きオンラインで研究会を開催する。また、すでに研究成果をまとめる際の各自の課題について議論を開始しており、それをさらに掘り下げて議論することで、明確にしていく。その際にはオンラインでのやり取りに加えて、対面での検討会や研究会、打ち合わせなども行う。
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