研究課題/領域番号 |
23K20070
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補助金の研究課題番号 |
20H01212 (2020-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2020-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館 (2023-2024) 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館 (2020-2022) |
研究代表者 |
富田 淳 独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館, 未登録, 館長 (20227622)
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研究分担者 |
六人部 克典 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 研究員 (30765235)
清水 実 公益財団法人三井文庫, 文化史研究室, その他 (40250021)
海老澤 るりは 公益財団法人三井文庫, 文化史研究室, その他 (40615811)
鍋島 稲子 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, その他部局等, 客員研究員 (60869139)
植松 瑞希 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 研究員 (70610335)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2024年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 中国書法 / 中国絵画 / 題跋 / 鑑蔵印 / 付属資料 / 中国書跡 / 落款印 / 箱書 / 添状 / 識語 / 鑑識 / 中国書画 / 鑑蔵家 / 館蔵印 |
研究開始時の研究の概要 |
中国の書跡や絵画は、作品本体に焦点が当てられ、公開・研究が進んでいるが、作品の前後に記された題跋や、付属する資料については等閑に付されてきた場合が多い。本研究は中国の書跡や絵画の題跋や付属資料を改めて調査し、重要な作例を取り上げで詳しく読解し、分析のうえ、公開しようとするものである。令和6年度も引き続き、東京国立博物館の研究情報アーカイブズで公開しているデータベース「中国書画録」を充実させてゆく。
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研究実績の概要 |
令和5年度の実績としては、東京国立博物館・台東区立書道博物館・台東区立朝倉彫塑館・兵庫県立美術館・京都国立博物館・ふくやま書道美術館や個人の所蔵する中国書跡・中国絵画の作品調査を行った。調査によって得られた題跋等の付属資料は画像データとして分担者が共有し、個々に釈文や訳注の作業を進めた。 研究報告書『中国書画抄録(一)』を刊行した。同書では東京国立博物館・台東区立書道博物館・三井記念美術館の各館が所蔵する作品の中から、書跡については東晋時代以前の拓本6件、絵画は明治時代以降の文人画2件を選び、作品本体の落款や付属の文字資料に焦点を当てながら、主に図版・釈文・訳注をおこなった。 また、東京国立博物館研究情報アーカイブズにおいてデータベース「中国書画録」を立ち上げ、一般に公開を始めた。このデータベースは、東京国立博物館が所蔵する中国書跡・絵画に見られる、落款印記・題跋・鑑蔵印・箱書・添状などの文字資料を紹介している。 さらに、清時代の末期から中華民国の初期にかけて、詩・書・画・印に妙腕をふるった呉昌碩の生誕180年を記念する連携企画展「呉昌碩生誕180年記念 呉昌碩の世界」を、東京国立博物館・台東区立書道博物館・台東区立朝倉彫塑館・兵庫県立美術館で開催し、あわせて連携図録を刊行した。東京国立博物館において、連続講座を実施した。 個々の研究者においても、論文・講演などを通して、上記の研究成果を一般に広く公開した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度は研究報告書『中国書画抄録(一)』を刊行したのみならず、東京国立博物館の研究情報アーカイブズにおいて、データベース「中国書画録」を立ち上げ、一般に公開を始めた。さらに連携企画展「呉昌碩生誕180年記念 呉昌碩の世界」を、東京国立博物館・台東区立書道博物館・台東区立朝倉彫塑館・兵庫県立美術館で開催し、あわせて連携図録を刊行した。あわせて、個々人がそれぞれに研究成果を論文・講演などの形で公表しえた。 データベースは版権の問題もあり、当面は東博の所蔵品を扱う形とはなるが、長年の目標でもあった世界中の多くの方々が利用できる研究インフラが構築できた意義は決して小さくはないと考える。
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今後の研究の推進方策 |
東京国立博物館・台東区立書道博物館・三井記念美術館の各館が所蔵する中国書跡・絵画の調査を引き続き進めるとともに、それらのコレクションとほぼ同時期に形成された関西その他の中国書跡・絵画についても調査を進める。 これまでの調査の成果を、データベース「中国書画録」に反映させるべく、諸作業を着実に進めてゆく。 また、調査の成果を引き続き東京国立博物館・台東区立書道博物館の連携企画展に反映させるとともに、連携図録を刊行し、あわせて論文・講演などを通して研究成果を広く公開する予定である。
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