研究課題/領域番号 |
23K20108
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補助金の研究課題番号 |
20H01311 (2020-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2020-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 都留文科大学 |
研究代表者 |
伊香 俊哉 都留文科大学, 教養学部, 教授 (80347369)
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研究分担者 |
齋藤 一晴 日本福祉大学, 教育・心理学部, 准教授 (00624777)
安達 宏昭 東北大学, 文学研究科, 教授 (40361050)
小林 元裕 東海大学, 文化社会学部, 教授 (80339936)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 日中戦争 / アジア太平洋戦争 / 華北 / 興亜院・大東亜省 / 動員・対日協力 |
研究開始時の研究の概要 |
1930年代から1945年までにおける、日本の中国(なかでも華北を主として)占領・支配の実態を日本側と中国側双方の様々な形態の新史料を突き合わせることによって日中関係史の新たな切り口を追求し、その深化を図るのが研究の目的である。具体的には北京市档案館、歴史研究院近代史研究所などで、日本の軍事・政治・経済・文化支配に関わる中国側史料の収集・分析を進めるとともに、中国側研究者との学術交流も図りつつ、新たな日中関係史の構築を実現する。
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研究実績の概要 |
研究代表である伊香俊哉は大学の在外研究(2022年度後期)がとれたため、当初は10月から半年間北京に滞在して研究をする予定であったが、コロナ感染の関係で難しい面があり、10月末から12月末の2か月間余りとはなったが、北京に滞在し史料調査を行った。北京市档案館の史料収集については首都師範大学院生のアルバイトも使いながら、治安強化運動、新民会、新国民運動など占領支配に関する第一次史料を収集することができた。また北京大学が所蔵する新民会報の入手もできた。その間受け入れ機関となった首都師範大学の歴史研究者との交流も行い、日本の華北占領支配研究について史料状況などの情報交換をすることもできた。収集史料については読解と整理を進めた。 研究分担者3名については、小林元裕は政治支配、戦後国民政府が実施した戦犯裁判の一つである徐州裁判やCIAに関わる史料集などを入手し、傀儡政権の評価に関わる史料分析を進めた。齋藤一晴は、華北での日本語教育に関わる『華北日本語教育研究叢書』『日本侵華殖民教育口述歴史』といった史料集を入手し、文化支配、とりわけ日本語教育の実態分析を進めた。安達宏昭は日本の華北占領期に興亜院が作成した『東亜新秩序建設と山東』『山東省に於ける甘藷の栽培並に需給に関する調査報告』、さらに華北綜合調査研究所が作成した『緊急食糧対策調査報告書』『済南地区食糧対策調査委員会報告書』といった史料等を入手し、経済支配、とりわけ食糧政策の実態分析を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画である中国での史料調査については今年度、研究代表である伊香俊哉がコロナ感染があるなかではありながら、本課題採択以来、どうにか初めて実施することができ、史料収集の一定の成果を上げることができた。その史料分析も順調に進展している。研究分担者の3名は中国での史料調査を実施できない状態にありながら、可能な限りの史料収集に努めている。小林元裕は2022年4月から学部長に就任したため、学内業務が繁忙を極めており、やや進捗に遅れが見られるが、安達宏昭と齋藤一晴は史料分析が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
中国のコロナ感染も収まり、航空チケット代も安くなる傾向が見られるため、これから中国での史料調査に全員で臨める環境が整ってきたと思われる。大学の夏休み期間中に全員で北京に赴き、二週間ほど北京市档案館を中心に史料調査を実施して、第一次史料の獲得に努めたい。またそれと並行して、現段階までの史料整理を踏まえた論考の執筆も各自進めていく予定である。
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