従来の国内外のマヤ文明研究では主にマヤ文明発展期の先古典期後半(前700~後200年)と古典期(後200~1000年)に焦点が当てられてきたため、マヤ文明黎明期の先古典期前期(前1200~前1000年)・先古典期中期前半(前1000~前700年)の詳細については良くわかっていない。本研究は、メキシコのアグアダ・フェニックス遺跡の神殿ピラミッド跡、支配層住居跡、農民住居跡や各建造物跡の周囲に広範な発掘区を設定して層位的発掘調査を実施し、石器、土器、その他の全出土遺物及び神殿ピラミッドのようなモニュメント建築の出現と変容の詳細な分析を通して、マヤ文明の起源と黎明期の政治経済組織を実証的に解明する。
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