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早産児の社会性の発達及び家族のメンタルヘルスの検討

研究課題

研究課題/領域番号 23K20197
補助金の研究課題番号 20H01768 (2020-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2020-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分10030:臨床心理学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

永田 雅子  名古屋大学, 心の発達支援研究実践センター, 教授 (20467260)

研究分担者 黒田 美保  田園調布学園大学, 人間科学部, 教授 (10536212)
村松 友佳子  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (10581522)
田附 紘平  名古屋大学, 教育発達科学研究科, 准教授 (90804336)
三谷 真優  名古屋大学, 心の発達支援研究実践センター, 特任助教 (31004674)
早川 昌弘  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院教授 (40343206)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
キーワード超早産児 / 神経発達症 / 家族のメンタルヘルス / 超早産 / ASD / 社会性の発達 / 早期介入 / 早産児 / フォローアップ
研究開始時の研究の概要

超早産児は、県内医療機関のNICUを退院した児とその家族を対象とし、2歳代および小学校高学年(学齢期)の2時点での調査を実施する。ASD児群は、地域の支援機関に協力依頼をおこなう。2歳では、社会性の発達を把握するためにADOSⅡおよびかおテレビを子どもに実施し、母親にはメンタルヘルスのアンケートの他、子どもの生育歴や適応状況について面接調査を行う。学齢期は、子どもには知能検査およびロールシャッハテストを実施し、保護者には適応状況を把握するためのVinelandⅡおよびPARS-TRを聴取する。正期産児群と超早産児群を比較することでそれぞれの発達の特徴を明らかにし、支援のガイドラインを作成する。

研究実績の概要

本研究は、在胎28週未満の超早産児と、発症率が高いとされている自閉スペクトラム症(ASD)児との比較検討を2歳児および学齢期で行うことで、その特徴を明らかにするとともに、社会性の発達に影響をあたえる家族の要因についても焦点を当て早期からの支援のありかたについて検討を行っていくことを目的としている。愛知県内の総合周産期母子医療センター3病院に協力をいただき、2歳児は、超早産児43例の協力を得ることができた。超早産児群、ASD群の比較では、母親のメンタルヘルスでは差異は認められなかった。また、ADOS-2自閉症診断観察検査を実施したところ、超早産群では60%の児が、自閉症の懸念があると判定された。Gazefinderの結果を検討したところ、超早産児は、自閉症の懸念がない群においても、社会的な指標に視線を向けることが苦手であり、特に自閉症の懸念が高い群は、ASD群よりも人の顔の目を見ることが苦手であることが明らかとなった。この傾向が、一般の2歳児でも同様なのか、正期産で出生し、ASDの傾向がない一般群も対象に加え、検討を行っていく。また学齢期では、これまで25例(内、分析対象外2例)に協力をえた。保護者にはPARS-TR、日本版VinelandⅡ適応行動尺度を実施するとともに、本人にはWISC-Ⅳ知能検査およびロールシャッハテストを実施した。分析の結果、超早産児群は、幼児期は自閉症の特性が強いものの、学齢期ではこだわりの強さが継続するASD群と異なり、その特性は緩和される一方で、言葉でのやりとりに関する困難さが継続する可能性が示唆された。今後、ロールシャッハ反応の質的な検討を詳細に行っていく。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

感染状況の改善により、データの収集を行える体制が整ったが、2歳児については、各病院、対象者の数が減少し、2022年度に比べて十分な例数が確保できなかった。一方で、超早産のASD懸念あり群、なし群、ASD群ともに同じ例数確保することができ、データの信頼性・妥当性確保のためのスコアリングの検討も十分に行うことができた。また一般群についても、保育園の協力をえてデータ収集を開始することができた。学齢期についてはASD群の例数の確保がやや難しい状況が続いていたが、NPO法人の協力を得ることができたことで、超早産児群、ASD児群、同じ例数の確保ができている状況となってきている。今後は、これまで収集したデータの分析・論文化をすすめていきたい。

今後の研究の推進方策

関係機関との連携も引き続き密に行いながら、研究の成果の公表を積極的に行っていく。

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 乳幼児期早期の社会性の発達を支援する2023

    • 著者名/発表者名
      永田雅子
    • 雑誌名

      乳幼児医学・心理学研究

      巻: 32(1) ページ: 37-42

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 新生児・周産期領域における心のケア2023

    • 著者名/発表者名
      永田雅子
    • 雑誌名

      小児科診療

      巻: 86 (1) ページ: 23-27

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 新生児医療が母子関係に与える影響とその対応2023

    • 著者名/発表者名
      永田雅子
    • 雑誌名

      周産期医学

      巻: 53(4) ページ: 469-472

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Early signs social development in extremely preterm infants2023

    • 著者名/発表者名
      S Yoshida M Mitani, M Kuroda, MOshiro, S Niwa, A Murase, S Maebara, S Suzuki, Y Shirakawa, M Nagata
    • 学会等名
      The World Association for Infant Mental Health18th World Congress
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 学齢期児童のロールシャッハ反応におけ る認知的特徴―ASD児と極低出生体重児に着目して―2022

    • 著者名/発表者名
      鶴田裕子・三谷真優・永田雅子
    • 学会等名
      日本小児精神神経学会 第128回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 超早産児のアイコンタクトに関する検討2022

    • 著者名/発表者名
      三谷真優、吉田翔子、黒田美保、永田雅子
    • 学会等名
      日本小児精神神経学会 第128回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 早産児の社会性の発達 ~超早産児群とASD群の遊びのレベルについての比較~2022

    • 著者名/発表者名
      永田雅子,三谷真優,黒田美保,村松友佳子,佐藤義朗,中山淳,大城誠,片岡英里奈,加藤有一,早川昌弘
    • 学会等名
      ハイリスク児フォローアップ研究会第47回大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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