研究課題/領域番号 |
23K20210
|
補助金の研究課題番号 |
20H01799 (2020-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2020-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
|
研究機関 | 東京大学 (2024) 東北大学 (2020-2023) |
研究代表者 |
本多 正平 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (60574738)
|
研究分担者 |
久本 智之 東京都立大学, 理学研究科, 准教授 (00748345)
服部 広大 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 准教授 (30586087)
山下 真由子 京都大学, 理学研究科, 准教授 (30866249)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2024年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
|
キーワード | リッチ曲率 / ラプラシアン / スペクトル |
研究開始時の研究の概要 |
リッチ曲率と呼ばれる,滑らかな対象に対して定義される,その曲がり具合をはかる量を,滑らかでない対象に対して考えるにはどうしたらよいのかを考える.それを考えるメリットは何か,そしてどのような応用があるのか,という問いに答えたい.
|
研究実績の概要 |
約10年ほど前にColdingによって証明された放物型で非負のリッチ曲率を持つリーマン多様体上のグリーン関数のシャープな勾配評価,およびその剛性をRCD空間に一般化した.その応用としてColdingの設定での概剛性が得られた.これは多様体に限っても新しいものとなった.上の事実の証明の途中で,グリーン関数が測度付きグロモフ・ハウスドルフ収束に関して連続に振る舞うための必要十分条件を与えた.これはおそらくエキスパートの中ではいつも連続に振る舞うものと思われていたが,この必要十分条件を使って,連続に振る舞わない例も与えることができた.以上は東北大学のYuanlin Peng氏との共同研究で,それを1本の論文にまとめ,雑誌に投稿し,アクセプトされた. 次に,アルベルト・ルートヴィヒ大学フライブルクのChristian Ketterer氏,パリ・エスト・クレテイユ大学のIlaria Mondello氏,ウィーン大学のChiara Rigoni氏,それとCIMAT数学研究センターのRaquel Perales氏と共同で,平坦トーラスへの概剛性定理を証明した.特に新しい,平坦トーラスへの位相的安定性定理を得ることができた.それらの証明は調和写像流やリッチ流を使いつつ,多様体の収束理論を推し進めることで達成された.この結果を1本の論文にまとめ,雑誌に投稿した. 最後にグリーン関数の結果のサーベイ,およびRCD空間におけるCheeger-Yau型の定理を証明した論文を書いて,雑誌に投稿し,アクセプトされた.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
順調にリッチ曲率に関する研究ができているため.
|
今後の研究の推進方策 |
1つは斉次性をもつ特異な空間を調べることである.期待される結果は滑らかであることである.もう1つは重み付きの崩壊理論の考察である.どちらも共同研究が進んでいるのでそれを推し進める.
|