研究課題/領域番号 |
23K20225
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補助金の研究課題番号 |
20H01818 (2020-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2020-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12030:数学基礎関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
城本 啓介 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (00343666)
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研究分担者 |
籾原 幸二 熊本大学, 大学院先端科学研究部(理), 准教授 (70613305)
平石 秀史 日本大学, 理工学部, 准教授 (70795335)
丸田 辰哉 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 教授 (80239152)
千葉 周也 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (80579764)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | マトロイド理論 / 代数的符号理論 / グラフ理論 / 有限幾何 / 代数的組合せ論 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,数理構造の基礎研究のみでなく工学的な応用研究においても注目されているマトロイド理論において,臨界問題とされる次の古典的問題がある.この問題はグラフの頂点彩色問題や符号理論の主問題等を統一化しており,関連研究は極値組合せ論やビッグデータ解析等への幅広い応用が期待される.特に,マトロイドの数理構造のこの問題への影響の程度や他の組合せ構造への拡張とその効果などは十分に分かっていない.本研究では,自身のこれまでの研究を軸に複合的な共同研究により,マイナー構造に関する予想の解決,グラフ彩色数の限界式や階数距離符号の「良さ」を評価する指標の導入を目指す.
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研究実績の概要 |
昨年度までに引き続き,研究基盤づくりを目的として各課題において計算機による豊富な具体例の作成およびその解析に取り組んだ.特に,これまでの研究期間において進めてきた4つの課題((1) 臨界指数の上限値の考察,(2) 接ブロックマトロイドの構成と分類,(3) 彩色数によるグラフ・符号の分類,(4) 階数距離符号での臨界問題の考察)については,各課題における理論構築を主に実施した.当該年度における課題ごとの具体的な研究成果は以下の通りである. (1)前年度に引き続き,4元体上の射影空間におけるブロッキング集合の分類を5次元まで計算機上で実行した. また,これまでの計算機による分類結果をもとに,ブロッキング集合の分類定理を検討した. (2)接ブロックマトロイドの構成および分類に関する研究を実施するため,これまでに実施した位数5以下の体上の符号長40以下の具体的な符号の構成法を解析した.これらの解析結果を基に,符号が接ブロックになるための必要十分条件を対応する有限幾何の構造を特徴付けすることにより検討した. (3)彩色数が2の臨界指数べき乗となるグラフ・符号の分類定理について,グラフ理論と符号理論の双方向から検討を進めた. (4)これまでに証明した階数距離符号での臨界定理をもとに,接ブロックマトロイドを一般化し,階数距離符号からの構成法を証明した.特に,本結果については,離散数学の国際会議と国際学術誌に掲載が決定した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究期間内の後半と言うことで,当初の計画通り,前年度までに収集した計算データを用いて,基礎理論の考察をおこない,目標としていたいくつかの結果を得られていることから,おおむね計画通りに進んでいると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
当該年度に取り組んだ各研究課題の基礎理論を発展させて,目標としている結果に近づける他、それぞれの課題において今後の研究において実施すべき発展的課題を見出す.また,得られた研究成果を国際会議や国際学術誌において発表する予定である.
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