研究課題/領域番号 |
23K20271
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補助金の研究課題番号 |
20H02553 (2020-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2020-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
田原 一邦 明治大学, 理工学部, 専任教授 (40432463)
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研究分担者 |
金子 弘昌 明治大学, 理工学部, 専任准教授 (00625171)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 自己組織化 / 固液界面 / 物理吸着 / 化学吸着 / 炭素材料 |
研究開始時の研究の概要 |
炭素材料表面をナノレベルで修飾する方法は、それらの電子状態や物理的性質の制御に重要である。分子の物理吸着(非共有結合性相互作用)による方法と、分子の化学吸着(共有結合形成)による方法が知られている。この課題では、これら二つの方法をそれぞれ深化させ、さらに融合した表面修飾法の開発を目的としている。具体的には、溶媒と炭素材料の界面において物理吸着による階層的な自己集合膜の作成やそのキラリティーの制御、物理吸着による自己集合膜を鋳型とした炭素材料表面への化学吸着をナノレベルで制御する修飾法を開発する。最終的には、周期修飾炭素材料による分子エレクトロニクスへの展開、超高感度センサへの応用を目指す。
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研究実績の概要 |
炭素材料表面をナノレベルで自在修飾する方法の開発は、それら材料の電子状態や物理的性質の精密制御に重要である。分子による表面修飾法には、物理吸着法と化学吸着(共有結合形成)法がある。本課題では、設計した有機分子によりこの二つの修飾法を深化させ、融合させた独自のナノレベル修飾法を確立する。具体的には、溶媒とグラファイトやグラフェンとの界面において、物理吸着による数十nmの周期を持つ階層的な自己集合単分子膜の作成指針の確立と、自己集合単分子膜が示すキラリティーの高度制御とその利用を第一の目的とする。第二に、物理吸着による自己集合単分子膜を鋳型としたグラファイトやグラフェンへの化学吸着をナノレベルで制御する独自の修飾法を発展させる。最終的には新規修飾グラフェンによる電子デバイスへの応用を目指す。 1. 二次元分子集合体の高度構造制御と機能開拓 長鎖アルキル基とヒドロキシ基の直交する官能基を持つ三方型分子が動的な立体配座選択により、階層的な二次元分子集合体を形成することを以前に報告している。以前はアキラルな溶媒を用いて実験を行っていたが、新たにキラルな溶媒を用いて実験を行い、分子集合体のキラリティーが制御されることを明らかにした。 その他にも、階層的な自己集合単分子膜形成を狙い、二等辺三角形コアを持つ分子や、七角形状を持つ分子の二次元分子集合体を継続して調べた。二等辺三角形コアを持つ分子が、多様なラセミ結晶とコングロマリット結晶を作ることを明らかにした。 2.炭素表面の共有結合形成を伴う周期的な化学修飾 多様な周期修飾表面を用いてその分子認識能を評価した。特に、ホモキラルに周期修飾された表面を用いて、そのキラリティーの伝搬について調査した。その結果、ホモキラルに周期修飾された表面がアキラル分子の集合体に影響することを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では二つの大きな目的のため、研究を進めている。 1. 二次元分子集合体の高度構造制御と機能開拓 分子構造と溶媒極性の変調によって動的に分子の立体配座を制御して、階層的な分子集合体を構築するとともに、そのキラリティーを溶媒から制御することができた。さらに、二等辺三角形分子における、表面分子集合体におけるラセミ結晶とコングロマリット結晶の形成に関わる新たな知見を得ることができた。このことから、順調に進展してると言える。 2.炭素表面の共有結合形成を伴う周期的な化学修飾 多様な周期で修飾された表面を用いて、異分子の分子認識を調査した。特にホモキラルに修飾された表面が、アキラル分子の集合体のキラリティーに影響することを明らかにした。以上のことから、こちらについても順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後も当初計画に従いながら、これまで得た知見を今後の計画策定にも活用して進めていく。特に、目的2については、付加させる化学修飾基を変更して、さまざまな官能基をもつ修飾基を表面に導入し、さらなる研究展開を図る。さらに、周期的に化学修飾された表面の異分子の集合に与える影響について積極的に調査する。これまでに得られた結果を論文として発表する。なお、国内外の研究分担者、協力者とも十分に打ち合わせを続けて、効率的に研究を展開する。
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