研究課題/領域番号 |
23K20340
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補助金の研究課題番号 |
20H03959 (2020-2021, 2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2020-2021, 2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
中島 由加里 金沢大学, 保健学系, 助教 (40846680)
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研究分担者 |
山本 靖彦 金沢大学, 医学系, 教授 (20313637)
向井 加奈恵 金沢大学, 保健学系, 准教授 (30755335)
中谷 壽男 金沢大学, 保健学系, 研究協力員 (60198124)
小倉 康平 金沢大学, 新学術創成研究機構, 助教 (00586612)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
留保 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2026年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2025年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2024年度: 1,750千円 (直接経費: 1,346千円、間接経費: 404千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 集合リンパ管 / 3次元培養 / 迂回路 / リンパ管 / リンパ浮腫 / in vitroモデル / 幹細胞 / メカニカルストレス |
研究開始時の研究の概要 |
リンパ浮腫患者の発症予防や根治的治療法は確立されておらず、解決すべき喫緊の課題である。申請課題では、3Dバイオプリンターを用いてリンパ管のin vitroモデルを構築し、このモデルにメカニカルストレス(外的因子)を与え、リンパ管形成を促進する外的因子を決定する。同時に、作製したリンパ管と正常なリンパ管の遺伝子を次世代シーケンス解析にて比較することで、新たなリンパ管形成に関わるマーカーの探索を行い、リンパ管形成を更に促進させる内的因子を同定する。また、作製したリンパ管の移植実験を行い、リンパ浮腫の発症予防や根治的治療法へ応用可能か検討する。
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研究実績の概要 |
2023年度は、6月1日から10月27日までの約5ヶ月間、本研究を実施した。2023年10月30日から2024年8月31日までは、産休・育休に伴い、本研究を中断する。 今年度、リンパ管のin vitroモデル構築のために購入した3Dバイオプリンター(Cellink社,BIO X)を用いて、リンパ管のin vitroモデル構築を行う予定であったが、研究期間が5ヶ月と限られていたため、培養実験を行うことが難しく、予定を変更し、動物実験を進めた。 実施した内容は、Balb/c雄マウスを用いて、腹壁の集合リンパ管を切断後、切除した腹壁の集合リンパ管部位に、新しく集合リンパ管が新生するか、新生する場合はどのくらいの期間で新生するか、新生しない場合は迂回路がどのくらいの期間で出現するかについて、検討した。その結果、切除した腹壁の集合リンパ管の新生は見られず、切除部位を避けるように迂回路が出現した。この迂回路は、腹壁の集合リンパ管切除後、早いマウスでは7日目に出現した。10日目にはほとんどのマウスで迂回路が出現していた。また、集合リンパ管切除部位周囲にリンパ管新生を促進する成長因子(VEGF-C)を投与しても、切除部位に集合リンパ管が出現することはなかった。これらの結果より、マウス腹壁の集合リンパ管切除後、切除した部分に集合リンパ管は新生せず、切除後10日目以降の切除部位に、VEGF-Cを含むリンパ管新生因子を投与することで、in vivoで集合リンパ管新生を検討するモデルとして使用できる可能性が示された。 本研究によって、リンパ管新生を促進する内的・外的因子を明らかにすることで、生体内でのリンパ管形成誘導を可能とし、リンパ浮腫発症予防・根治的治療法の確立に寄与することに繋がると考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
動物実験によって、in vivoでの検証の実験系に目処がついた。残りの研究期間で培養実験を行い、in vitroで集合リンパ管形成に関わる因子を同定し、研究期間内にin vivoで検証することは可能であると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度から2025年度前半は、培養実験を行い、in vitroで集合リンパ管形成に関わる因子を同定する。2025年度後半は、同定した因子を用いて、in vivoで集合リンパ管新生が促進されるかマウスを用いて実験を行う予定である。
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