研究課題/領域番号 |
23K20363
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補助金の研究課題番号 |
20H04046 (2020-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2020-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
堀田 晴美 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (70199511)
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研究分担者 |
西宗 裕史 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (40870043)
重本 和宏 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 副所長 (40284400)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 交感神経 / 骨格筋 / 嚥下 / 筋力 / 筋緊張 / 収縮力 / 電気刺激 / 老化 / ラット / 自律神経 / 筋収縮力 / 張力 / 筋収縮 / 筋血管 / サルコぺニア / 腰部交感神経 / 血流 / 咽頭 / 機械的刺激 / 反射 / 筋血流 / サルコペニア |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者のサルコペニア(骨格筋萎縮)予防のために「口から食べる」重要性が指摘されている。しかし、その理由はよくわかっていない。嚥下を誘発する咽頭への機械的刺激が、自律神経を介して甲状腺からのホルモンの分泌を促進するという現象を、私たちは新たに見出した。本研究では、この成果を発展させ、口や喉からの情報が、自律神経を介して骨格筋の維持をもたらすとの仮説を確かめるための基礎研究をおこなう。本研究の成果は、高齢者のサルコペニアを予防する新しい方法の開発につながるものである。
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研究実績の概要 |
高齢者のサルコペニア(骨格筋萎縮)予防のために「口から食べる」重要性が指摘されている。しかし、その理由はよくわかっていない。嚥下を誘発する咽頭への機械的刺激が、自律神経を介して甲状腺からのホルモンの分泌を促進するという現象を、私たちは新たに見出した。本研究では、この成果を発展させ、口や喉からの情報が、自律神経を介して骨格筋の維持をもたらすとの仮説を確かめるための基礎研究をおこなう。本研究の成果は、高齢者のサルコペニアを予防する新しい方法の開発につながるものである。 昨年度までの研究で、ラット後肢の筋力の維持には、筋収縮をきっかけとした交感神経の反射性活動が寄与することを明らかにした。今年度は、筋収縮と交感神経の間のこのフィードバック機構が、老化によって低下する可能性を調べた。その結果、老化ラットでは筋力における交感神経の寄与の程度が、予想通り、若いラットよりも少なくなっていることがわかった。その一方で、老化ラットでは運動神経とは関係ない交感神経性の筋緊張がおこりやすくなっていることを見つけた。つまり、老化ラットの交感神経では、運動神経をサポートする働きが衰えるだけでなく、単独で筋緊張をおこすようになる。これらの変化は、老化による筋力低下と運動機能の低下の原因の一端を説明する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
老化ラットを用いた研究が進み、予想しなかった結果(老化による交感神経性筋緊張の増大)も含めて論文にまとめることができた。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究で、老化ラットの交感神経では、運動神経をサポートする働きが衰えるだけでなく、単独で筋緊張をおこすようになることがわかった。しかし、なぜそのような変化がおこるのかは不明である。今後、この変化が中枢神経系を含む交感神経のトーヌスあるいは反射様式の変容によるものなのか、あるいは末梢の神経筋接合部の変容が関与するのか、明らかにしたい。 当初の計画に沿って、毎日の摂食による咽頭刺激の違いが、腰部交感神経反射を介して下肢筋力に影響を与える可能性を慢性実験により解明する実験を開始する。この目的のため、栄養は同じだが咽頭刺激に差をもたらす2種類の餌を検討中である。嚥下により咽頭を日常的に刺激される動物と、咽頭があまり刺激されない流動食か粉末食を与えた動物で、下肢筋力を比較する。
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