研究課題/領域番号 |
23K20400
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補助金の研究課題番号 |
20H04418 (2020-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2020-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鶴見 太郎 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00735623)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2025年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | シオニズム / 自己の諸側面 / ロシア / ユダヤ人 / パレスチナ問題 / ロシア帝国 / ポグロム / パレスチナ / ロシア・ユダヤ人 / 自己複雑性 / ナショナリズム / 多面的自己 / アイデンティティ / 記憶 / 自己の側面 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は①シオニストはなぜ、またどのような意味で自衛を重視する民族概念を強固に持つにいたったのかを解明したうえで、②民族概念に過度に依存しないで歴史や現在を捉えるための効果的な方法を提示することを目的としている。自らは主に1920年代のヘブライ語やロシア語のメディアでの暴力表象を読み解き、国際的に研究者と連携しながら、学際的にヨーロッパ史とパレスチナでの紛争を連関させて捉える方法を確立していく。
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研究実績の概要 |
前年度に参加することができなかった3つの国際学会に参加し、ロシア革命前後に発生したものを中心としたポグロムに関する記憶と1920年代のパレスチナにおける暴力との関係を探る研究成果を報告し、様々な意見を受けることができた。 参加したのは、Association for Israel Studiesの年次大会(6月)、リトアニア・ヴィルニュス大学で開催された(COVIDにより延期されていた)マイクロヒストリーに関するワークショップ(7月)、そして、北米スラヴ学会(ASEEES)の年次大会(11月)である。 「西」としての側面を内面化するシオニストらは、旧ロシア帝国領においてもパレスチナにおいても、暴力を「東」に特有のものと捉えた。ロシアにおいては確かにいわれなき暴力にユダヤ人が曝されたのであり、それに対してユダヤ人の側に原因を求めることはできない。しかし、パレスチナおいては、自らの領域と考えるアラブ人にとって、その領域に単に個人的に移住するだけでなく、何かしらの政治的・領土的基盤を設けようとしていたシオニストは脅威に映り、シオニストであるか否か、軍人であるか否かの区別をしなかったとはいえ、その矛先がユダヤ人に向くことは、単に野蛮な人びとの理不尽な暴力として位置付けることができるものではなかったはずだ。ところが、そのように捉えたことの背景には、ポグロムの経験があったのではないか。それは、パレスチナでの暴力の展開の描き方が、ポグロムの描き方に似ていることから示すことができる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナやロシアによるウクライナ侵略の影響でスケジュールは大きく崩れているが、この年度は、一定程度立て直すことができた。成果は生まれた一方で、戦争に関連して時間を取られたことなどから、はかばかしく進めることができなかったのも事実である。
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今後の研究の推進方策 |
ある時点での暴力が、続く暴力の認識にどのように影響するかについては、ユダヤ人以外の事例も少しずつ見えてきているので、今後はさらにその点も探りながら、自己のなかにある様々な側面がどのように影響し合うのかという議論の仕方を含めて整理を続けていく。
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