研究課題/領域番号 |
23K20414
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補助金の研究課題番号 |
21H00465 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01010:哲学および倫理学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
竹田 健二 島根大学, 学術研究院教育学系, 教授 (10197303)
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研究分担者 |
陶 徳民 関西大学, 東西学術研究所, 客員研究員 (40288791)
町 泉寿郎 二松學舍大學, 文学部, 教授 (40301733)
湯浅 邦弘 大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (30182661)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 西村天囚 / 日本漢学 / 懐徳堂顕彰運動 / 文化交渉 / 西村時彦 / 近代日本漢学 / 日中文化交渉 / 懐徳堂 / 天囚 |
研究開始時の研究の概要 |
西村の故郷・種子島で発見された新資料を活用して、また既知の資料についての調査も進めながら、研究代表者・研究分担者がそれぞれ異なる観点から西村の学問について検討を加える(竹田:懐徳堂顕彰運動との関係・京都の「支那学」との関係、町:東京の「漢学」との関係、陶:中国との文化交渉との関係)。 その成果は、研究代表者・研究分担者が定期的に開催する研究会合において発表し、全員で討議する。そしてその討議を通して、西村の学問の全容と、その儒教思想史において占める思想史的位置の解明を試みる。また、各自は討議を踏まえて論考の執筆、或いは国内外の学会等における口頭発表を行う。
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研究実績の概要 |
近代日本漢学において特異な位置を占める漢学者・西村時彦を中心に、(1)その学問の全容を解明すること、(2)西村の漢学が儒教思想史に占める思想史的位置を解明することを主な目的とする本研究の初年度にあたる本年度は、研究実施計画に記した分担に従い、研究代表者・研究分担者それぞれが分担する(ア)懐徳堂顕彰運動との関係、(イ)東京の「漢学」との関係、(ウ)京都の「支那学」との関係、(エ)中国との文化交渉との関係、(オ)世界一周に見る西洋との文化交渉との関係、の五つの観点からの検討を行った。 また、西村家所蔵資料の天囚の遺稿の中でも、重要性が高いと思われる資料について、専門の業者に依頼して修復を行った。更に、大阪大学附属総合図書館懐徳堂文庫に収蔵されている碩園記念文庫等、既知の天囚関係資料に関しても、従来特に取り上げられていないものの天囚の学問を考える上で重要と思われる資料等について検討を加えた。 なお、当初実施する予定だった天囚関係の資料調査、及び年に3回、対面での研究会合を開催する予定だった研究会合について、資料の調査については特に問題が生じなかったが、研究会合は、メンバー内に新型コロナウィルス感染症に感染する者が生じたことなどの影響により、やむなく2回(10月30日、3月27日)の開催に止まった。しかし、研究会合はいずれも研究代表者・研究分担者が全員参加して対面で実施し、全員が研究発表を行い、活発な討議を行った。この研究会合における口頭発表については、順次今後学術論文や著書等として公表するための準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上述の通り、2回(10月30日、3月27日)の研究会合を対面で開催し、研究代表者・研究分担者全員が研究発表を行い、活発な討議を行った。この研究会合における口頭発表については、順次学術論文や著書等として公表するための準備を進め、後述するように既に発表したものもある。 研究会合以外にも、研究情報の共有等を効果的に行う連携を進めており、本研究の成果となる学術論文や学会発表も概ね当初の計画通りに行うことができた。また、研究を遂行する上で重要と考えていた資料の修復も、計画通りに実施することができた。 このため、本研究はおおむね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
今後の本研究の遂行にあたっては、今後も研究代表者・研究分担者それぞれが、研究実施計画に記した研究の目的、及び分担に応じて取り組む。本研究の遂行の障害となる、新型コロナウィルス感染症の流行に伴う様々な制約について、今後どのようになるのかはなお不明なところがあり、本研究の推進にあたっても若干の不安を感じるが、2021年度・2022年度とおおむね順調に成果を得ることのできたことから、基本的には現在の方策を踏襲して研究を継続するという方針を維持する。 なお、研究実施計画に記した通り、本研究の研究期間の最終年度に当たる令和6年(2024年)は、西村が没した大正13年(1924年)から100年後、また懐徳堂が創設された享保9年(1724)から300年後の節目の年にあたることから、最終年度には、懐徳堂・重建懐徳堂を中心に、日本漢学に関する思想史研究を主なテーマとする学術シンポジウムを開催し、本研究の研究成果を積極的に公開するとともに、日本漢学に関する思想史研究の将来について展望する予定である。このため、今後はその学術シンポジウム開催に向けての具体的検討を進める予定である。
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