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宗教青年会による教化活動の継承と地域の創造ーウィズコロナ対応を視野に入れて

研究課題

研究課題/領域番号 23K20423
補助金の研究課題番号 21H00475 (2021-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2021-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分01030:宗教学関連
研究機関鈴鹿大学

研究代表者

川又 俊則  鈴鹿大学, こども教育学部, 教授 (40425377)

研究分担者 小林 奈央子  愛知学院大学, 文学部, 教授 (50597135)
冬月 律  麗澤大学, 経営学部, 准教授 (70726950)
郭 育仁  静岡英和学院大学, 人間社会学部, 准教授 (10761603)
李 賢京  東海大学, 文学部, 准教授 (80584333)
Mori Albertus.Thomas  国立民族学博物館, 超域フィールド科学研究部, 外来研究員 (70849835)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード宗教青年会 / 教化 / 継承 / 地域 / ウィズコロナ / 多文化・多世代共生 / 年中行事 / 創造
研究開始時の研究の概要

人口減少が続き、コロナ禍と向き合うことを余儀なくされた現在、信仰は次世代へ継承され、宗教集団は維持できるだろうか。仏教・神道の青年宗教者の精力的活動を考察した前科研(「伝統宗教の『次世代教化システム』の継承と創造による地域社会の活性化」(17K02243))を発展させたものとして、他宗教および明治~平成期の歴史的背景を確認することで次世代継承・地域創造の可能性を追究する。具体的には、①宗教青年会・教化団体の歴史研究、②宗教青年会・教化団体の事例調査、③地域に根差す市民団体や越境する人びとの事例調査を行う。最終的に④地域活性化・創造への応用と信仰継承の効果的方法を理論的に検証し再構築する。

研究実績の概要

本科研の2年目、共同調査・研究、個別研究と順調に進めている。共同調査を函館で行い、キリスト教・神道・仏教の宗教青年会他の現況を確認した。秋に対面研究会を行い、金沢市の石浦神社長谷宮司の講演とディスカッション、翌日は真宗高田派本山専修寺見学などを行った。
個別研究は以下の通りである。川又は、あわら市安楽寺、津市飯泉寺、名古屋市願隆寺などの寺院でコロナ禍における行事の工夫などを住職に聴き取りをした。キリスト教会で牧師・信者等へ、対面でのミサ・礼拝に参加しつつ、次世代継承を含めた課題を伺い考察した。小林は講調査を継続。髙針心願講の立講百周年の奉告祭が10月にあり、『髙針心願講立講百周年記念誌』編者という依頼に応えた。講社の沿革・活動をまとめ、講社が所蔵する聖教・写真を整理し編集した。冬月は、『神社新報』の教化活動の記事収集、記事分類・分析を進めた。地方紙歳時記コラムも注目し、宗教青年会の教化活動を探り、関連記事を集積し、データベース化した。長野・静岡県の青年神職の若手神職の活動を聞き取った。郭は、2023年度の海外・台湾調査にむけ予備調査を行った。先行研究を踏まえ、伝統宗教と外来宗教のバランスを考慮しつつ現地調査を敢行。台北市キリスト教女性青年会、台中市清水岩寺、台南市天后宮を訪問し、関係者から青年会の取り組みを学んだ。李は函館ラ・サール中学校・高等学校ミッション部(カトリック函館地区青年交流会を含む)への聞き取り調査、フードバンク連携活動を参与観察した。カトリックの新潟教区青年会・麹町聖イグナチオ教会青年会の担当司祭・青年会メンバーに聞き取り調査を行った。モリは、関東圏の華人系プロテスタント教会とホスト社会との関係に対して、在来の教会およびコリアン系教会との交流関係、若者関連の活動を中心に調べ、日本華僑基督教団新しい信者集会を対象に調査した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

仏教・神道の青年宗教者の精力的活動を考察した前科研(「伝統宗教の『次世代教化システム』の継承と創造による地域社会の活性化」(17K02243))を発展させた本科研は、キリスト教や新宗教、講などを含め、明治~平成期の歴史的背景を踏まえつつ、令和の変貌期、ウィズコロナ時代の現時点を、詳細に比較検討し、次世代継承・地域創造の可能性を追究する。具体的には、①宗教青年会・教化団体の歴史研究、②宗教青年会・教化団体の事例調査、③地域に根差す市民団体や越境する人びとの事例調査を行っている。
23年度実施する台湾調査にそなえ、22年度は、事前勉強会的なオンライン研究会を、藤野陽平准教授(北海道大学大学院)を講師に招いて行った。また、郭が事前調査に行ったので、その情報を踏まえつつ、次年度調査に向けた各自の準備を進めている。
事例研究も分担者それぞれに実施できた1年となった。2年後、最終的に、④地域活性化・創造への応用と信仰継承の効果的方法を理論的に検証し再構築するため、文献を通じた理論・学史知見を高める努力を各自で続けている。

今後の研究の推進方策

「歴史・教化・理論研究」は、分担者が対象としている各宗教の歴史や教化・理論について、文献等からそれぞれを把握する。また、宗教関連紙誌あるいはSNS情報なども可能な限り収集し、最新情報をアップデートし、研究会等で共有していく。
本科研では、神道・仏教・キリスト教・新宗教、および講・教化団体と5区分して宗派・教派別研究をしている。「宗教・対象別研究」は、分担制(川又=仏教・キリスト教・超宗教、郭=神道・地域、小林=仏教・講・教化団体、冬月=神道・青年会、李=キリスト教・新宗教・地域、モリ=キリスト教・越境・超宗教)で行う。また、各人は、研究対象に対する現地調査、オンライン調査やウェブ・文献調査なども遂行する。
「地域研究」として、23年度に台湾における宗教青年会・教化団体や地域に根差す市民団体・越境する人びとの事例調査を行う。この調査全体のコーディネートは研究分担者郭が担い、キリスト教・仏教が中心となるが、宗教青年会などの情報を調査前に研究会等で参加者全員が学んでおく。
オンライン研究会や打ち合わせは毎月行う。2ヵ月に一度は、各宗教や地域振興などの実践者を招いた研修会を行う。また、その際、超宗教の議論が進むように、本科研・前科研の過去の講師なども研修会参加者に加える。
本科研で考察した内容は、各人が所属している学会・研究会などで随時、報告し、質疑応答を踏まえ、完成年度を迎える次年度の報告書等にまとめるよう準備を進める。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (16件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 民際的紐帯の形成とその訪日観光振興2023

    • 著者名/発表者名
      郭育仁
    • 雑誌名

      鈴鹿大学・鈴鹿大学短期大学部紀要 人文科学・社会科学編

      巻: 6 ページ: 99-112

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 地域のコミュニティとしての宗教施設──東広島市福富町久芳地区の正覚寺を事例に2023

    • 著者名/発表者名
      李賢京・庄司知子
    • 雑誌名

      東海大学紀要 文学部

      巻: 113 ページ: 47-65

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 加速化する人口減少時代に対峙する宗教法人と宗教者の現在2023

    • 著者名/発表者名
      川又俊則
    • 雑誌名

      こうえき

      巻: 20 ページ: 10-15

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 仏教教団が実践する教化活動の脆弱性と強靭性─宗勢調査の比較考察─2022

    • 著者名/発表者名
      川又 俊則
    • 雑誌名

      東洋学研究 = TOYO UNIVERSITY ORIENTAL STUDIES

      巻: 59 ページ: 267(184)-281(170)

    • DOI

      10.34428/00013745

    • URL

      http://id.nii.ac.jp/1060/00013745/

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 老いを生きる人びとの信仰―高齢者福祉施設と地域包括システムに注目して―2022

    • 著者名/発表者名
      川又俊則
    • 雑誌名

      鈴鹿大学・鈴鹿大学短期大学部紀要(人文科学・社会科学編)

      巻: 5 ページ: 129-140

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ウィズコロナのなかの教化―オン・オフライン併用の時代を迎えて2021

    • 著者名/発表者名
      川又俊則
    • 雑誌名

      智山ジャーナル

      巻: 95 ページ: 35-43

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 求められる寺院の役割―ウィズコロナ時代の次世代―2023

    • 著者名/発表者名
      川又俊則
    • 学会等名
      令和4年度智山伝法院開設講座第6回寺院活性化論―開かれたお寺をめざし活動を広げよう―
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 称揚と排除を生きた女性行者たち2022

    • 著者名/発表者名
      小林奈央子
    • 学会等名
      「宗教とジェンダーの最前線」 第1部 女性の霊力の脱構築(オンライン開催)
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 過疎地域の神社と暮らし:高知県仁淀川町の実態調査を通して2022

    • 著者名/発表者名
      冬月律
    • 学会等名
      道徳科学研究所第2回年次学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 台湾における宗教青年会研究に向けた予備調査2022

    • 著者名/発表者名
      郭育仁
    • 学会等名
      日本宗教学会第81回学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 華人キリスト者の宗教実践よりアンチ・ディアスポラの文脈を展望して2022

    • 著者名/発表者名
      アルベルトゥス=トーマス・モリ
    • 学会等名
      日本華僑華人学会第20回年次大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 仏教教団が実践する教化活動の脆弱性と強靭性2021

    • 著者名/発表者名
      川又俊則
    • 学会等名
      日本宗教学会第80回学術大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] The Shinto Priest Returned Home and The Revitalization of Depopulated Village Communities Through The Faith Inheritance: A First Attempt of ‘Action Research’2021

    • 著者名/発表者名
      Ritsu Fuyutsuki
    • 学会等名
      ISSR 36th conference
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 観光文化の創造にみる宗教者のフィロソフィー2021

    • 著者名/発表者名
      郭育仁
    • 学会等名
      日本宗教学会第80回学術大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [図書] 髙針心願講百周年記念誌2022

    • 著者名/発表者名
      小林奈央子
    • 総ページ数
      45
    • 出版者
      あるむ
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [図書] 人のつながりの歴史・民俗・宗教2022

    • 著者名/発表者名
      長谷部 八朗、講研究会編集委員会
    • 総ページ数
      232
    • 出版者
      八千代出版
    • ISBN
      9784842918280
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-08-08  

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