研究課題/領域番号 |
23K20436
|
補助金の研究課題番号 |
21H00490 (2021-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01060:美術史関連
|
研究機関 | 国立歴史民俗博物館 |
研究代表者 |
日高 薫 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (80230944)
|
研究分担者 |
福岡 万里子 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (50740651)
工藤 航平 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (30599551)
荒木 和憲 九州大学, 人文科学研究院, 准教授 (50516276)
小野 将 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (70272507)
岩淵 令治 学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (90300681)
澤田 和人 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (80353374)
鷲頭 桂 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (90590448)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2024年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | コレクション / 遣米使節 / 遣欧使節 / 在外日本資料 / 在外コレクション |
研究開始時の研究の概要 |
万延元(1860)年に遣米使節団が米国政府にもたらした贈答品(スミソニアン機構・博物館サポートセンター国立自然史博物館人類学部門所蔵)および、文久元年(1862)における遣欧使節の派遣に際して幕府から修好通商条約の締結国であるイギリス、フランス、オランダ、プロシア、ロシア、ポルトガルの6カ国へ向けて贈られた贈答品を中心に、その他徳川幕府から欧米諸国に対して贈られた美術品など幕末期の外交に関わる美術品を研究対象とし、実物資料の調査と文献資料の精査により、「もの」が外交に果たした役割を考察する。
|
研究実績の概要 |
本研究は、万延元(1860)年遣米使節団がおよび、文久元年(1862)遣欧使節団関連の贈答品を中心に、幕末期の外交に関わる美術品を調査し、「もの」が外交に果たした役割を考察する。令和3年度の主な研究業績は以下の通りである。 ①フランス・フォンテーヌブロー宮殿所蔵の遣欧使節関係品に関する展覧会(「Art et diplomatie. Les oeuvres japonaises du Ch&ateau de Fontainebleau」2021年6月4日~9月20日)の開催に協力し、主要なメンバーが、展示図録に論文を寄稿した。 ②上記展覧会に関連する東京日仏会館シンポジウム「再発見!フォンテーヌブロー宮殿の日本美術 ―徳川幕府からフランス皇帝への贈り物―」(2021年4月17日、オンライン開催)およびフランスで開催された美術史フェスティバルにおけるラウンドテーブル・ディスカッション(「Autour de L'exposition OEeuvre japonaises du chateau de Fontainebleau. Art et diplomatie. 」2021年6月6日、ハイブリッド開催)に参加し、研究成果を発表した。 ③海外の美術館・博物館の学芸員と連携して、遣欧使節団の派遣に際し修好通商条約の締結国であるイギリス、フランス、オランダ、プロシア、ロシア、ポルトガルの6カ国へ宛てて贈られた贈答美術品の所在調査を進め、該当する可能性の高い多くの実物資料を確認できた。なかでも、イギリス、ポルトガルには贈答品の多くがまとまって所蔵されることが判明した。 ④東京大学史料編纂所の協力のもと、遣外使節団関連の文献研究をおこない、特に未公刊史料の調査を進めた。 ⑤上記①②どよびアメリカ・スミソニアン研究機構における調査研究成果がが、テレビのニュースや番組2本にとり上げられた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルス感染拡大のため、海外調査をおこなうことはできなかったが、フランスにおける展覧会開催や図録刊行に協力し、オンラインでシンポジウム等に参加し、調査研究の成果を広く公表することができた。 また、海外の研究者と連携しつつ、資料の所在情報を収集し、多くの成果を上げつつある。
|
今後の研究の推進方策 |
①これまでに得られた所在情報をもとに、幕末の遣米および遣欧使節団関連資料調査を進めていくが、王室や大統領関連施設に所蔵されている場合も多いため、実地調査は容易ではない。海外の研究者とともに、調査実現のための交渉を重ね、可能になったものから順次調査進めていく。 ②未公刊史料に関しては、恣意的な研究利用は控え、今後膨大な史料の利用可能なかたちでの公開につながるような調査研究をおこなうことが重要である。所蔵機関と協議を重ねながら、目録化などの作業を進めていくことにした。
|