研究課題/領域番号 |
23K20453
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補助金の研究課題番号 |
21H00514 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
逸見 竜生 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (60251782)
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研究分担者 |
淵田 仁 城西大学, 現代政策学部, 助教 (00770554)
井田 尚 青山学院大学, 文学部, 教授 (10339517)
川村 文重 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 准教授 (40759867)
増田 都希 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 講師(非常勤) (50760633)
隠岐 さや香 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 教授 (60536879)
小関 武史 一橋大学, 大学院言語社会研究科, 教授 (70313450)
飯田 賢穂 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (90806663)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | フランス啓蒙思想 / 『百科全書』 / ディドロ / 啓蒙思想 / フランス18世紀 / フランス啓蒙主義 / 文献学 / ルソー / 西洋初期近代思想史 |
研究開始時の研究の概要 |
1.本文巻第2巻~第3巻の2巻(本文巻は全17巻)における『百科全書』項目本文の文献批判論に基づく混態的項目の確定。特に典拠となる先行文献資料の同定と、本文への累積的な取込の様態の組織的解明。 2. 同じ2巻に関しての混態的項目における学知論的分析。人文学・自然哲学、政治・道徳・風俗・文化、科学技術、経済、社会制度など、『百科全書』の性格上、本文研究はこれらの学知への歴史的地平に立脚し、各々の校編者の関心や意図を包括的に明らかにする。 3. 各対象巻に提示される知識分類と、その編集の全体像を明らかにし、その総体を『百科全書』項目間の内的連続性のなかに位置づける。
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研究実績の概要 |
『百科全書』本文が、複雑な素材の組合せから形成されている実態を例証する目的で2022 年度は年度は本文の移記の具体的な様態に着目して詳細にその様態を観察した。多くの移記の様相は隠されているため、実証には、『百科全書』本文が暗黙裏に利用している資料群の具体的な同定を行った。今年度は特に第2巻以後に着目してこれら資料層とテクスト生成のプロセスを総体的・横断的に解明を試みた。特に2巻に関しての混態的項目における学知論的分析として、人文学・自然哲学、政治・道徳・風俗・文化、科学技術、経済、社会制度などにおける各々の校編者の関心や意図の解明を試みた。 また、計画通りに(i) 月例定例研究会の開催、ならびに(ii) 国際セミナーの開催(東京、ソウル)を実施している。(i)については、フランス、韓国、カナダ、ブラジルなどの研究機関と共同してのセミナーとして開催した。(ii)についてはコロナ禍において開催日は調整が必要となったが、フランスの研究拠点であるリヨン高等師範学校古典思想史研究所、ならびに韓国(国立ソウル大学文学部等)の研究協力者とともに、2023年4月の百科全書・啓蒙研究会」国際研究集会(2023年4月29日(土)、城西大学紀尾井町紀尾井町キャンパス1号棟3階1302教室)、ならびに5月のソウル大学Recherches actuelles sur les Lumieres(Universite Nationale de Seoul, Boreum Hall - batiment 8 salle 605,5月4日)で開催し、研究の成果を共有した。 また、本研究の成果の一端を日本18世紀学会啓蒙思想の百科事典編集委員会(逸見龍生ほか)編『啓蒙思想の百科事典』(丸善出版、2023年1月)の諸項目にて公開し、本研究が明らかにした新知見の公開に貢献した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により、研究組織内外に影響が生じ、研究計画全体に少し遅れが生じた。しかしその後にキャッチアップを試み、懸念したほどではない。
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今後の研究の推進方策 |
来年度の作業目標としては(i)国内シンポジウムの開催(東京2月)。(ii)月例定期研究会の開催と中間成果の総括を予定している。国際18世紀学会シンポジウムの開催(7 月、ローマ大学)において、これまでの研究の中間総括のための国際シンポジウムをローマ大学で開催し、フランス、韓国の研究協力者を招く。研究代表・分担者が月例で都内に集まり定期的な会合をもち、学知論観点からの調査についての研究ならびに報告会を行う。フランス、韓国、カナダ、ブラジルなどの研究機関と共同してのセミナーを継続して予定している。同調査は2 年目になるため、1 年目の研究の検証と総合を図る。典拠調査も継続する。研究成果を論文(冊子またはウェブサイト)にまとめて公表する予定である。
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