研究課題/領域番号 |
23K20455
|
補助金の研究課題番号 |
21H00516 (2021-2023)
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小黒 康正 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (10294852)
|
研究分担者 |
小野 二葉 立命館大学, 言語教育センター, 嘱託講師 (10999098)
今井 宏昌 九州大学, 人文科学研究院, 准教授 (00790669)
CONRAD Marcus 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (10815856)
吉田 治代 立教大学, 文学部, 教授 (70460011)
武田 利勝 九州大学, 人文科学研究院, 准教授 (80367002)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
配分額 *注記 |
13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2025年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2024年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 第三の国 / 第三帝国 / ネオ・ヨアキム主義 / フィオーレのヨアキム / 黙示録 / 1923年 / ベルリーン / トーマス・マン |
研究開始時の研究の概要 |
12世紀イタリアで生じた歴史を三分割する「第三の国」という思想が、ナチスの語彙とは異なる意味で用いられ、第一次世界大戦時までのヨ ーロッパやロシア、それに日本に多大な影響を与えたことは、いまだ充分に究明されていない。 本研究では、本来、前近代的な宗教思想であった「第三の国」Das dritte Reich が(1)近代的な社会思想として啓蒙主義期にいかに成立したか、(2)19世紀後半から第一次世界大戦期にかけていかに国際的に展開したか、(3)その後「第三帝国」Das Dritte Reich というナチスの思 想へといかに変容したか、以上の三つの問いをめぐって5年間の共同研究を行う。
|
研究実績の概要 |
1年目と2年目に行った主な研究会ならびに講演会をあげると、第1回研究会(2021年12月18日、日本語、九大、ハイブリッド形式;発表者:小黒、今井、吉田)、第2回研究会(2022年3月4日、ドイツ語、九大、ハイブリッド形式;発表者:Oguro、Beil、Conrad)、Ulrich Beil 教授講演会(2022 年7月16日、 九州大学教授、ドイツ語、札幌市)、第3回研究会(2022年9月10日、日本語、九大、ハイブリッド形式;発表者:小黒、武田、鈴木)、第4 回研究会(2023年3月4日、ドイツ語、九大、ハイブリッド形式;発表者:Oguro、Conrad、Beil、Ono)となる。 3年目となる2023年度には、ドイツから Ulrich Beil 氏(元九州大学教授)とスイスから Christian Kiening 氏(チューリヒ大学教授)をそれぞれ福岡に呼び 、国際シンポジウムとして第5回研究会(2023年10月8日、ドイツ語、九大、ハイブリッド形式;発表者:Kiening)を行った。 また第5回研究会の前に研究代表者がベルリーン自由大学からの依頼で連続講義「Berlin im Krisenjahr 1923: Parallelwelten in Kunst, Literatur und Wissenschaft(危機の年1923年におけるベルリーン)」の最終回を担当し(2023年 7月19日、ドイツ語、ベルリーン自由大学、ハイブリッド形式)、講義内容を論文としてドイツで公刊したことも、報告したことは特筆に値する。本研究の重要な成果と言えよう。ほぼ同じ内容の研究発表は、「ネオ・ヨアキム主義における東西交点としての「第三の国」;危機の年1923年をめぐって」(北海道ドイツ文学会、北海道大学、2023年 12月16日)として日本語で行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の1年目と2年目は、パンデミックや国際情勢の悪化のため、海外での活動や海外からの招聘を見送ってきた。だが、3年目の2023年度になり、国内外での研究活動がおおむね順調に進めることができるようになったと思う。
|
今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果を踏まえて、4年目の 2024年度は、第6回研究会としてスイスのチューリヒ大学で国際シンポジウムを行い(2024年9月20日、 ドイツ語、チューリヒ大学、ハイブリッド形式;発表者:小黒、Kiening、Beil、吉田、小野ほか)、5年目の 2025年度は、日本とドイツでそ れぞれ国際シンポジウムを企画する予定である。以上を通じて、研究成果を国内外に積極的に発信していきたい。
|