研究課題/領域番号 |
23K20469
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補助金の研究課題番号 |
21H00534 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02090:日本語教育関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小野 正樹 筑波大学, 人文社会系, 教授 (10302340)
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研究分担者 |
Chauhan Anubhuti 筑波大学, 人文社会系, 助教 (00872839)
牧原 功 群馬大学, 大学教育・学生支援機構, 准教授 (20332562)
文 昶允 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (60845030)
Vanbaelen Ruth 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (70514016)
伊藤 秀明 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (70802627)
山岡 政紀 創価大学, 文学部, 教授 (80220234)
朱 ヒョンジュ 目白大学, 外国語学部, 専任講師 (90822750)
山下 悠貴乃 十文字学園女子大学, 教育人文学部, 講師 (10845457)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2024年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 生活日本語 / スタンダーズ / Can Do記述 / 日本語教育コンテンツ開発 / 評価 / CEFR / CAN-DO記述 / 発話機能 / オンライン日本語教育コンテンツ / ポライトネス / 日本語スタンダード / 教材開発 / 学習者データ / ユーザビリティテスト / 音声 / ICT / 日本語らしさ / わかりやすい日本語 / Can Doリスト / 数値化 / 教材化 / 場面 / データベース |
研究開始時の研究の概要 |
国内外の日本語学習者の目的に合った教育内容・教育方法開発を目標として、CEFRに基づき、「話者」「場所」「場面」「はたらき」の情報に よって文脈化された発話・会話を収集・データベース化する。同時に、母語話者、非母語話者に、目標1で収集したデータの日本語らしさとわ かりやすさが理論化できるかを検証する。成果物として、特定の教科書に準拠しない汎用性のある、文型から離れた機能性の観点からのオンライン教材開発を行う。
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研究実績の概要 |
本年度も継続して、3つの課題に取り組んだ。(課題1) Council of Europeの「Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment(CEFR)」に基づき、文脈化された発話・会話を収集し、データベース化して、学習・教育・研究に役立てるように工夫する。(課題2)母語話者、非母語話者に、(目標1)で収集したデータの日本語らしさとわかりやすさの指標を示す。(課題3)成果物として、(目標1)を活かした特定の教科書に準拠しない汎用性、文型から離れた機能性の観点からのオンライン教材開発を行う。 (課題1)として、「JF日本語教育スタンダード」(国際交流基金)の生活日本語のコミュニケーション活動の中から、日本で留学生が生活する上で必要と思われるCEFRのB1レベルのCan-Do記述作成と、その話例集作成を行った。「JF日本語教育スタンダード」の「産出」と「やりとり」から検討し、137項目を抽出し、14名の協力者を募って、各Can-Doの必要性から修正を行なって、独自のCan-Do記述作成と、実際の話例を収集した。 (課題2)については、日本語らしさとわかりやすい日本語について、日本語学習者の発例をポライトネスの観点から分析し、ウズベキスタン母語日本語学習者の意識調査を進めた。加えて、日本語とウズベク語の対照研究も行い、海外論文集に投稿を行った。 (課題3)については、国内外の大学生の日本語学習者を対象として、コミュニケーション目的に合った教育内容・教育方法の解決のために、学習者ベースの教育コンテンツ『日本語アベニュー』の開発に引き続き取り組んだ。CEFRのA1レベルに基づくCan-Doは『日本語アベニュー』として話例集から、自学及び教室での利用も可能とする教育コンテンツ作成を行い、年度内におおよその完成を見た。本成果をより多くの日本語教育関係者に広めたく、JV-Campusとの連携強化を行い、国内外の研究集会で発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
(課題1)については、CEFRのA1、A2、B1レベルのCan-Do記述は概ね完了し、その文脈化としての話例のデータも開始でき、教材作成も順調に進み、JV-Campusからの公開を準備している。 (課題2)については、「日本語配慮表現研究からみた日本語教育の課題と展望」小野正樹、牧原功、山岡政紀、朱ヒョンジュ他日本語用論学会第26回大会(2023年12月9日 於創価大学)と、「Types of conventionalization of communicative expressions and processes of their emergence and disappearance」小野正樹、山岡政紀、牧原功他18th International Pragmatics Conference(2023年7月9日〜14日於ブリュッセル自由大学)での研究発表、朱ヒョンジュ他(2023)「日本人韓国語学習者の韓日翻訳ストラテジー分析および翻訳教育のための基礎研究」(『日本韓国語教育研究』13日本韓国語教育学会)で韓国語との対照研究を進めている。 (課題3)については「JV-Campus:筑波大学のオンライン日本語教材の開発」伊藤秀明、小野正樹、チョーハン・アヌブティ他「世界各地の社会的要請に対応可能な日本語教育シンポジウム」(2023年9月25日 於東京国際交流館プラザ平成)、'Developing Japanese Language Learning Content for the Japan Virtual Campus Platform' ヴァンバーレン・ルート、小野正樹、チョウハン・アヌブティ他「第13回国際日本語教育・日本研究シンポジウム」(於 香港大学2023年11月17日)で日本語教育関係者への発表を行った。
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今後の研究の推進方策 |
今まで構築したCEFRのCan-DoリストA1,A2,B1の再検討と、作成している「日本語アベニュー」のユーザーテストを繰り返し行うことで、今後のコンテンツの性能向上を図る。話例の評価計算式については、日本語母語話者データの集積を行うことで、比較データを作成し、方向性を検討したい。(課題1)Can-Doの記述について、CEFRに基づく「JF日本語教育スタンダード」A1、A2、B1レベルが、大学生にどれほど現実場面で必要か、また、どの日本語レベルでコミュニケーションが達成できるかの考察を行う。(課題2)については、数値化の妥当性を検証し、特にパラメターの設定、発話機能別の基礎データ作成を行う。(課題3)については、日本語学習者、日本語教師に使いやすいかのフィードバックを受け、教育コンテンツとしての知名度と性能向上を図る
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