研究課題/領域番号 |
23K20502
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補助金の研究課題番号 |
21H00575 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
菅原 由美 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (80376821)
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研究分担者 |
宮崎 恒二 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構本部, 大学共同利用機関等の部局等, 理事 (40174156)
二宮 文子 青山学院大学, 文学部, 教授 (40571550)
吉本 康子 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特任研究員 (50535789)
東長 靖 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (70217462)
久志本 裕子 (塩崎 裕子 / 久志本裕子) 上智大学, 総合グローバル学部, 准教授 (70834349)
山根 聡 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (80283836)
青山 亨 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (90274810)
近藤 信彰 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90274993)
黒田 景子 鹿児島大学, 共通教育センター, 名誉教授 (20253916)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2024年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | イスラーム化 / 英雄伝 / スーフィズム / 普遍史 / 文献学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、東南アジアのイスラーム化過程をより詳細に理解するために、段階を二つに分け、ペルシャやインドの影響を受けた14~17世紀を「イスラーム化前期」とし、この時期を「ヒンドゥー・仏教的インド期」からの移行期と位置付ける。その上で、東南アジア島嶼部が南アジアから14~17世紀にどのような新しい宗教体系としてのイスラームを受容したのかを、東南アジア諸語(アチェ、マレー、ジャワ、チャムなど)史料の分析を中心に解明する。この分析を通して、東南アジアの「イスラーム化」前半の内実を明らかにし、アラビア語文献の影響を強く受ける18世紀以降の「イスラーム化後期」と比較する材料を準備する。
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研究実績の概要 |
アジア・アフリカ言語文化研究所共同AA研共同利用・共同研究課題「ジャワ語及び東南アジア諸語テキストにみる「イスラーム化」前期」(代表菅原由美)及び科研基盤研究B「東南アジア大陸部におけるイスラーム受容と社会関係の歴史像構築のための基盤研究」(代表池田一人)(20H01325)との共催で、2023年11月2~5日に大阪大学箕面キャンパスにおいて国際シンポジウム“Islamization in Southeast Asia as reflected in literature, archival documents and oral stories”を開催し、インドネシア、タイ、オランダ、ドイツ、フランス、オーストリアの研究者とともに、イスラーム化前期、特に16~17世紀における東南アジア諸語の文書や碑文(アチェ語、マレー語、ジャワ語)の特徴について議論をおこなった。これまで東南アジアのイスラーム化はスーフィズムの広がりにより進んだとのみ説明をされてきたが、16~17世紀の文書分析により、普遍史や神概念の記述方法などから、ペルシャ文学の影響とイスラーム前の宗教文化との混交や変化の過程をより詳細に発見することができた。 また、年度末におこなった国内研究会では国際シンポジウムで発表していないメンバーの研究についても議論をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定していた国際シンポジウムを開催することができ、各自発表をおこない、議論もおこなった。発表論文は、シンポジウム及び研究会での議論を踏まえ、それぞれさらに検討すべき点があきらかになった。今のところ、大きな遅れは生じていない。
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今後の研究の推進方策 |
本年は最終年度となる。本年は上述の国際シンポジウムの議論の成果を取り入れた出版用原稿を完成させ、出版の準備を進める。出版にあたり、メンバー内で査読をおこない、原稿の修正をおこない、今年度末までに最終稿を揃え、来年度の出版を目指す。国内研究会で国内の学会発表の準備をおこない、本研究の日本語による成果発表もおこなう。国内研究会では同時に継続プロジェクト可能性をメンバーで検討する。また、ジャワ語文書コンコーダンス(JVDO)修正版に合わせて、掲載するジャワ語文書の体裁を整え、年度末までに公開予定である。
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