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古代官衙における空間構造の変遷と展開に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K20529
補助金の研究課題番号 21H00609 (2021-2023)
研究種目

基盤研究(B)

配分区分基金 (2024)
補助金 (2021-2023)
応募区分一般
審査区分 小区分03050:考古学関連
研究機関独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所

研究代表者

小田 裕樹  独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 企画調整部, 主任研究員 (70416410)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2024年度)
配分額 *注記
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード考古学 / 官衙 / 宮都 / 建物配置 / 空間構造
研究開始時の研究の概要

本研究は、古代宮都と地方官衙遺跡の中枢施設の建物配置に注目し、その空間構造の分析を通じて、日本古代律令国家・社会の歴史的特質の一端を明らかにすることを目的としている。
特に、発掘調査で明らかになった建物群の配置や出土遺物を対象に考古学的分析をおこなうことにより、これらの空間でおこなわれた政務・儀礼・饗宴などの具体的行為と空間利用の実態を明らかにする。
これらの研究を通して、なぜ地方官衙遺跡では複数の建物配置パターンが存在するのか、多くの官衙遺跡でみられる「ロの字型」と「コの字型」の建物配置の違いは何を意味し、なぜ建物配置が変化するのかについて歴史的な意義を明らかにする。

研究実績の概要

本研究は、古代宮都と地方官衙遺跡の建物配置と空間利用の変化に注目し、これらの空間でおこなわれた政務・儀礼・饗宴などの実態を遺構・遺物の考古学的分析を通じて復元し、空間構造の変遷とその歴史的背景を明らかにすることを目的とする。
本研究では、地方官衙の中枢施設である政庁空間を「律令国家により設けられた地域支配末端機構と古墳時代以来の伝統的秩序を基層とする在地社会の接点」と位置づけ、なぜ古代官衙遺跡では複数の建物配置パターンが存在するのか、そして多くの官衙でみられる「ロの字型」と「コの字型」の建物配置の違いは何を意味し、なぜ建物配置が変化するのかについて、宮都・地方官衙の空間構造の分析により明らかにする。
研究二年目にあたって、関東地方および九州地方における初期官衙・国庁・郡庁遺跡の踏査および出土遺物の調査をおこなった。具体的には武蔵国府周辺・橘樹官衙遺跡群・上野国府推定地(元総社蒼海遺跡群)・薩摩国府の中枢建物群調査地を対象に遺跡の実地踏査をおこない、報告書および先行研究の建物配置復元案の妥当性を検証した。
また前年度実施した平城宮東院地区の厨遺構の分析結果をふまえ、西大寺食堂院の検出遺構の再検討と出土遺物の分析をおこない、奈良時代の宮殿・寺院における給食体制についての検討をおこなった。
研究成果の公開では、平城宮東院地区の遺構変遷に関する成果と上記の平城宮・京における厨遺構・出土遺物に関する研究成果を論文として公表した。また、韓国新羅文化遺産研究員が主催する国際シンポジウムにおいて平城京の条坊および宅地内の空間構造に関する研究発表をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

古代官衙遺跡の調査事例の集成と遺構配置全体図の作成について、研究アシスタントを雇用し作業を進める計画であったが、予定していたアシスタントの雇用ができない期間が生じた。そこで、作業計画の見直しをおこない、遺跡踏査・遺物調査の対象地域を絞ることにより分析事例を積み重ねる方針をとった。
しかしながら、当初計画した全国的な調査事例の集成と遺構配置全体図の作成については実施できておらず、当初の研究計画にやや遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

今年度の研究をふまえ、引き続き事例研究を進める。特に、実地踏査に基づいて建物配置復元案を検証し、出土遺物の組成から空間利用の性格を推定し、官衙中枢施設の空間構造を復元する手法の有効性を確認し、分析事例を蓄積できつつあるため、次年度も継続的に実施する。
また、全国的な古代官衙遺跡の調査事例の集成および遺構配置全体図の作成は、作業体制を見直し、より効果的・現実的な実施方法を探りたい。

報告書

(2件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 西大寺食堂院跡出土の甕2023

    • 著者名/発表者名
      小田裕樹
    • 雑誌名

      古代の食を再現する

      巻: 0 ページ: 61-76

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 日本古代都城における条坊と宅地-平城京を中心に-2022

    • 著者名/発表者名
      小田裕樹
    • 雑誌名

      第15回新羅学国際学術大会『新羅の住居文化』

      巻: 0 ページ: 223-255

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 古代宮都・寺院と台所2022

    • 著者名/発表者名
      小田裕樹
    • 雑誌名

      家具道具室内史

      巻: 14 ページ: 34-54

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 古代の箸2022

    • 著者名/発表者名
      小田裕樹
    • 雑誌名

      季刊考古学

      巻: 159 ページ: 33-35

    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [雑誌論文] 平城宮東院地区の厨関連遺構2021

    • 著者名/発表者名
      小田裕樹
    • 雑誌名

      古代の食を再現する

      巻: 0 ページ: 63-79

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [雑誌論文] 群集墳の終焉について2021

    • 著者名/発表者名
      小田裕樹
    • 雑誌名

      群集墳研究の新視角

      巻: 0 ページ: 165-194

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 日本古代都城における条坊と宅地2022

    • 著者名/発表者名
      小田裕樹
    • 学会等名
      第15回新羅学国際学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 西大寺食堂院跡出土の甕2022

    • 著者名/発表者名
      小田裕樹
    • 学会等名
      西大寺食堂院跡の古代食再現!シンポジウム
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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