研究課題/領域番号 |
23K20530
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補助金の研究課題番号 |
21H00610 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所 |
研究代表者 |
星野 安治 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 室長 (50644481)
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研究分担者 |
米延 仁志 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (20274277)
大山 幹成 東北大学, 学術資源研究公開センター, 助教 (00361064)
青柳 泰介 奈良県立橿原考古学研究所, 企画学芸部学芸課, 副主幹 (60270774)
海野 聡 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (00568157)
山本 祥隆 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 文化遺産部, 主任研究員 (50610804)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2025年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 年輪年代学 / 産地推定 / 標準年輪曲線 / 年輪幅 / 古代 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,古代における年輪年代学的木材産地推定を可能にすべく,標準年輪曲線広域ネットワークの整備を目指すものである。年輪年代学的な木材産地推定を実現するためには,年輪年代学的に確実に年代が揃った年輪データを,広い範囲に集積・整備しなければならない。そこで,これまでに集積している古代における年輪データと重複する期間について,各地域の木材試料から年輪データを集積し,地域標準年輪曲線を構築する。
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研究実績の概要 |
本研究は,古代における年輪年代学的木材産地推定を可能にすべく,標準年輪曲線の広域ネットワークを整備することを目的とする。年輪年代学的な木材産地推定を実現するためには,年輪年代学的に確実に年代が揃った年輪データを,広い範囲に集積・整備しなければならない。そこで,これまでに集積している古代における年輪データの重複する期間について,各地域の木材試料から年輪データを集積し,地域標準年輪曲線を構築する。そして,古代都城の木材試料について年輪年代学的木材産地推定を試行し,考古学,建築史学,日本史学の観点との相互検証を行う。 研究3年目である2023年度は,前年度に引き続く試料調査,及び各地域標準年輪曲線構築に向けた年輪幅の計測に加え,これまでに集積している現有年輪データの再整理と各地域標準年輪曲線の構築に力を入れて研究計画を遂行した。分担・協力者を中心に本ターゲットに有用な木質文化財の情報収集を行い,これまでに調査を進めている唐招提寺古材の調査に加え,島根県出雲市や松江市に古代木製試料群の情報があったため,現地にて年輪の接写撮影調査を行った。年輪幅データの計測は,引き続き材組織に関する基礎的な知識を習得した作業補助者を雇って進め,年輪データの集積とデータ生産性の向上を図った。さらに,これまでに集積している現有年輪データの再整理を行い,中近世建造物について古代まで延びる年輪データを見出すことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は,前年度に引き続く試料調査,及び各地域標準年輪曲線構築に向けた年輪幅の計測に加え,これまでに集積している現有年輪データの再整理と各地域標準年輪曲線の構築に力を入れて研究計画を遂行した。そのなかで,分担・協力者を中心に情報収集した本ターゲットに有用な木質文化財の調査を進めることができた。また,年輪幅データの計測においても,引き続き材組織に関する基礎的な知識を習得した作業補助者を雇って進め,年輪データの集積とデータ生産性の向上を図ることができた。さらに,これまでに集積している現有年輪データの再整理を行い,中近世建造物について,古代まで延びる年輪データを見出すことができた。これらの理由から,おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
各地域で標準年輪曲線の広域ネットワークを構築・整備し,年輪変動の広域共通性と地域特異性を明らかにして,木材産地推定に向けた地域区分を行う計画である。また,中近世建造物の中に,本研究課題に有用な古代まで延長できる年輪データを見出すことができたため,これらについて各地での試料探索を行う。特に中部地方,近畿地方のデータが充実しつつある傾向にあるため,以東もしくは以西の調査を重点的に行いたいと考えている。
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