研究課題/領域番号 |
23K20562
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補助金の研究課題番号 |
21H00652 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 国立歴史民俗博物館 |
研究代表者 |
山田 慎也 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (90311133)
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研究分担者 |
土居 浩 ものつくり大学, 技能工芸学部, 教授 (20337687)
朽木 量 千葉商科大学, 政策情報学部, 教授 (10383374)
金 セッピョル 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 客員助教 (00791310)
田中 大介 自治医科大学, 医学部, 教授 (20634281)
問芝 志保 東北大学, 文学研究科, 准教授 (20840763)
谷川 章雄 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (40163620)
瓜生 大輔 芝浦工業大学, デザイン工学部, 助教 (40635562)
鈴木 岩弓 東北大学, 文学研究科, 名誉教授 (50154521)
小谷 みどり 身延山大学, 仏教学部, その他 (50633294)
玉川 貴子 名古屋学院大学, 現代社会学部, 准教授 (60424321)
森 謙二 茨城キリスト教大学, その他部局等, 研究員 (90113282)
大場 あや 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 外来研究員 (90974551)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2024年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 高齢者 / 死 / 墓 / 生前予約 / 葬儀 / 無縁 / 介護 / リビングウィル / 直葬 / 遺骨 / 孤立死 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、家族のサポートが期待できない高齢者を中心的対象とし、生前から死後への過程についての実態を、一貫した視点で検討している。生前の段階での死後の準備やその際の当事者や関係者の意思の介在のあり方など、一連の過程に関わる医療・介護・福祉・葬儀産業・宗教者等、家族以外の多様な専門家・専門機関が担う役割に注目する一方、現状へと至った歴史的経緯を検討し、将来のシステム形成に寄与する知見を明らかにする。さらに葬墓制研究情報のプラットフォーム構築の試行を行い、最終的には、社会全体として人々の死を支える学問体系「葬墓文化学」の構築を行い、ソーシャルな基盤構築への寄与を目指す。
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研究実績の概要 |
本年度は、新型コロナウイルス感染症の流行のため、研究計画の再検討を行い、実施できる課題についての洗い出しなどの対応にも時間をとられることとなった。そして今年度はリモートでの、打ち合わせと関連する課題の研究会を実施した。 無縁死者に関する全国アンケートについては、その内容の検討を行った。なかでも墓地埋葬法による火葬、行旅病人行旅死亡人による火葬、葬祭扶助の身寄りのない人の火葬など、公費による火葬と、最終的な無縁の死者の数値の確定については、行政における数値において取り扱いが難しく、質問項目の設定や範囲については検討をつづけることとなった。また行政における対応部署の情報収集を行って、全国調査の準備を進めていった。 また現地調査では、コロナ禍によってきわめて限定的な調査となった。とくに高齢者施設の調査は困難であり、千葉県の老人施設について可能な範囲での調査を実施できた。これは特別養護老人ホームであり、看取りまでの対応を行っているため、その後の葬儀やお別れ会も実施している施設である。そこでは故人と入所者との別れだけではなく、職員との別れが可能となっており、これによって職員のメンタルケアにも繋がっているということが看取できた。そのため、施設の設計段階から、多目的ホールは葬儀を行うことを想定し、可動式の間仕切りを設置して、祭壇を飾る式場スペースと葬儀の会食スペースに分けられるようにしており、コロナ禍以前は葬儀を行っていた。しかし、コロナ禍によって葬儀は実施されていない。 また葬墓制研究情報のプラットフォーム構築では、葬具関連の特許・実用新案データベースの作成に取り組んだ。特許庁編(1958)『特許分類別総目録』(明治18年8月―昭和31年12月)を素材とし、項目の検討や対象年など、データ作成の基礎的な情報項目の整理と検討を行い、調査項目を多様な観点から設定する必要があることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現地調査に関しては、新型コロナウイルス感染症によって、当初予定していた調査はできないものがおおいが、延期をして調査を行ったり、調査地や対象を変更して対応している。
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今後の研究の推進方策 |
アンケートに関しては、その内容を検討するとともに、すでに調査において知己となった地方自治体職員に相談して、行政としても負担なく対応しやすいアンケート方法について教示を受け、引き続き検討することとなった。この職員は、無縁死者の対応など福祉行政に長年携わっており業務内容を熟知しているからである。この対応によって少しでも回収率を上げることにつながっていくものと考える。
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