| 研究課題/領域番号 |
23K20607
|
| 補助金の研究課題番号 |
21H00721 (2021-2023)
|
| 研究種目 |
基盤研究(B)
|
| 配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
小区分07050:公共経済および労働経済関連
|
| 研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
若林 緑 東北大学, 経済学研究科, 教授 (60364022)
|
| 研究分担者 |
暮石 渉 東京都立大学, 経営学研究科, 教授 (00509341)
McKenzie Colin 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 名誉教授 (10220980)
井深 陽子 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 教授 (20612279)
湯田 道生 東北大学, 経済学研究科, 准教授 (30454359)
梶谷 真也 同志社大学, 社会学部, 教授 (60510807)
|
| 研究期間 (年度) |
2024-04-01 – 2026-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
|
| 配分額 *注記 |
13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2025年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
| キーワード | 21世紀出生児縦断調査 / 教育達成 / 子どもの健康 / 家庭環境 / 質と量のトレードオフ / 睡眠と人的資本形成 / 家族経済学 / 実証分析 / 世代間移転 / 健康,教育,幸福などの質 / ミクロ計量経済学 / 大規模調査 / 家族・少子化 / 応用計量経済学 / 因果関係 / 労働経済学 / 医療経済学 / 子どもの質と量 / 幼少期の睡眠 / 幼少期のマクロショック / STEM教育と性別ギャップ / 乳幼児医療 / 社会保障 / 経済政策 / 大規模データ / 公共経済 / 教育経済学 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究は、子どもの教育達成と健康について大規模縦断調査・パネル調査を用いた実証分析を行う。中心として利用する厚生労働省・文部科学省の『21世紀出生児縦断調査』が公的な長期で大規模な縦断調査であるという利点を最大限活用し、観察されない個人の異質性を考慮し、差分の差法(DID)や自然実験等の手法で因果関係を解明する。そして、分析で得られた新たな知見を教育政策や厚生労働政策への提言に活かす。 現段階では、子どもの質と量に関する研究、幼少期の睡眠と人的資本形成、乳幼児医療制度が子どもの健康・発達に与える影響、子どもの健康と両親のSES及び就労との関係、またその年齢ごとの変化、に関して研究を進めている。
|
| 研究実績の概要 |
若林(研究代表者)は、子どもの教育達成および健康に関して、(I)マクロ環境のショック、(II)個人の環境、(III)政策の3つの側面からの実証分析を継続しており、とりわけ『21世紀出生児縦断調査』を用いた分析を中心に進めている。同調査は全国規模で長期追跡が可能なパネルデータであり、本研究の基盤として活用されている。 暮石・湯田とともに進めている健康に関する共同研究では、予備的な結果を国内学会で発表し、得られたフィードバックをもとに、変数選定・モデル仕様の見直し、因果関係の識別方法などについて議論を重ねた。 また暮石・マッケンジー・坂田圭と連携し、子どもの「質と量(Quantity-Quality tradeoff)」をテーマとした研究論文の改訂・投稿作業を進めた。本研究の成果は、引き続き国際学会での報告および査読論文としての発表が見込まれる。 梶谷は、子どもの睡眠がその後の人的資本の蓄積に与える影響をテーマとし、関連する先行研究の再整理と、具体的な推定戦略(分析モデル・変数定義など)の検討を行った。なお、所属機関変更に伴う研究環境整備のため、予定よりやや遅れが生じている。 井深は、母親の就労と子どもの健康状態に着目し、その関連性の経年変化を『21世紀出生児縦断調査』に基づいて分析した。あわせて、他国データとの比較を通じて、日本における特徴の明確化を目指した国際比較分析への展開も検討している。 暮石は、前述の子どもの質と量に関する研究や、健康指標を用いた分析において、若林・湯田らとの共同作業を通じて統計分析およびスライド・論文原稿の整理を担い、学会報告や執筆作業を主導した。本研究は、子どもと家庭をめぐる現代的課題に対して、実証的エビデンスに基づく政策的示唆を提供することを目的としており、各研究分担者が協働しながら順調に進行している。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題は、研究代表者・若林を中心として、21世紀出生児縦断調査を用いた子どもの教育達成および健康に関する分析を軸に、複数の共同研究者がそれぞれの専門分野を生かしながら進行している。若林・暮石・湯田による健康に関する研究は、予備的分析の成果を踏まえた議論を重ね、今後の改訂方針も明確化されつつある。また、暮石・マッケンジーとの間では、子どもの質と量に関する分析に基づいた論文の修正作業・投稿準備が進められ、一定の成果が見込まれる。さらに、井深による就労と子の健康に関する研究では国際比較の展望が開かれつつあり、梶谷は人的資本形成における睡眠の役割に関して理論と方法論の整理を進めている。一部の研究では研究環境整備の影響でやや遅れが生じているが、全体としては計画に沿って研究が進展しており、当初の研究目的に即した成果の蓄積が着実に進んでいることから、進捗状況は「概ね順調に進展している」と評価できる。
|
| 今後の研究の推進方策 |
本研究課題は、引き続き『21世紀出生児縦断調査』という全国規模の高品質なパネルデータを中心に据え、子どもの教育達成や健康状態、さらにはそれらに影響を及ぼす家庭環境、政策介入、マクロショックなどの多様な要因について、因果推論に基づいた実証的検証を継続して行う。 (1)今後は、健康指標や非認知能力に関する変数設計を再整理し、所得や就労との関係性をより精緻に把握するため、モデル仕様の見直しを実施する。 (2)暮石・湯田と共同で行っている健康分析に関しては、国際学会での発表経験を踏まえ、査読論文への発展を視野に入れて分析の深度化を図る予定である。 (3)また、暮石・マッケンジーと進めている子どもの質と量に関する研究については、既に論文修正・投稿の段階に入っており、引き続き学術誌での公表を目指す。 (4)さらに、梶谷が進めている睡眠と人的資本形成に関する研究や、井深が行っている就労と子どもの健康の国際比較分析についても、それぞれのデータの拡充と計量モデルの検討を進め、研究の発展性を確保していく。 (5)なお、2024年度において一部の研究分担者では所属機関の変更や使用データの調整に伴い研究環境の整備に時間を要したことにより、一部の作業に遅れが生じたが、今後は研究分担の明確化と進捗管理の強化により補完的な体制を構築し、全体としての計画遂行に支障が生じないよう努める。研究会やオンラインミーティング等を定期的に実施し、進捗の可視化と共同作業の円滑化を進めることで、研究全体の質と成果の向上を図る。
|