研究課題/領域番号 |
23K20625
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補助金の研究課題番号 |
21H00742 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 関西学院大学 (2022-2024) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
吉村 典久 関西学院大学, 経営戦略研究科, 教授 (40263454)
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研究分担者 |
堀口 朋亨 国士舘大学, 経営学部, 教授 (20568448)
高浜 快斗 山形県立米沢女子短期大学, その他部局等, 講師 (20869523)
上野 恭裕 関西大学, 社会学部, 教授 (30244669)
曽根 秀一 静岡文化芸術大学, 文化政策学部, 教授 (70634575)
加護野 忠男 神戸大学, 経営学研究科, 名誉教授 (80030724)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | スピンオフ / 新規事業 / 大株主 / 経営者のキャリア / 事業戦略 / 経営戦略 |
研究開始時の研究の概要 |
日本型スピンオフといわれている事業の拡散がスピンオフとして実行される事実を踏まえ、本研究では、事業部門単位のスピンオフ(分離独立)は、事業をさらに成長・拡大させるための組織デザイン上の工夫であるという仮説を設定している。その仮説を前提にすると、事業の成長・拡大をもたらすのは、スピンオフ時に大きな権限と強力なリーダーシップで企業全体のかじ取りをする「スピンオフ型企業家」であり、その役割が非常に重要なものとなる。そこで、「スピンオフ型企業家」がどのような経営手法を選択し、親子間や組織内でいかような役割を担ったのかを、複数の事例を深掘りしながら検証を続けて行く。
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研究実績の概要 |
本年度は、最終年度の一年前という事もあり、これまでの研究成果が結実した一年となった。代表の吉村は、スピンオフされ「親」の規模をも上回る新規事業創造の歴史を「スピンオフ(分離・独立)型企業家」という視角から書籍(『スピンオフの経営学: 子が親を超える新規事業はいかに生まれたか』(ミネルヴァ書房)本文の総計372頁)として結実させた。また、研究分担者の堀口は、代表者の吉村及び分担者の高浜と、積水化学工業からスピンオフして「親」の事業規模を大きく超える企業に成長した積水ハウスについて研究し、英語論文「Knowledge Factors Preventing Japanese Home Builders from Multinationalization: A Case Study of Sekisui House, Ltd.」を『Transformation of Japanese Multinational Enterprises and Business』(Springer社)に発表した。このように本研究課題では、数多くの研究成果をあげつつある。 本研究課題では一貫して、事業部門単位のスピンオフ(分離独立)は、事業をさらに成長・拡大させるための組織デザイン上の工夫であるという仮説を前提に、「スピンオフ型企業家」がどのような経営手法を選択し、親子間や組織内でいかような役割を担ったのかについて検証している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究代表者が研究成果をまとめた書籍を出版し、海外の有力出版社の書籍にも論考が掲載され、他の計画中の論文の執筆準備が着実に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度に引き続き2024年度においても、事業部門単位のスピンオフ(分離独立)は、事業をさらに成長・拡大させるための組織デザイン上の工夫であるという仮説を前提に、「スピンオフ型企業家」がどのような経営手法を選択し、親子間や組織内でいかような役割を担ったのかを解明するために事例研究を積み上げていく。 文献調査でこれまで蓄積してきた知見を定性・定量の両側面から補強していくことを予定している。本研究の特徴は、データベースを活用した定量研究とヒアリングを基盤とした定性研究の双方を用いることであるので、そのための準備を着実に進めていく。定量では、重回帰系の解析方法と因子系の解析方法を共に採用する予定である。定性では、スピンオフ当時の出来事を見聞きした人物にヒアリングすることを予定している。これらの活動から得た研究成果は、国内外の学術誌に投稿を目指していくことになる。
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