研究課題/領域番号 |
23K20630
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補助金の研究課題番号 |
21H00750 (2021-2023)
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 基金 (2024) 補助金 (2021-2023) |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07080:経営学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
藤本 昌代 同志社大学, 社会学部, 教授 (60351277)
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研究分担者 |
野原 博淳 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (70781235)
東 秀忠 山梨学院大学, 経営学部, 教授 (50583267)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2024年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 博士人材 / キャリア / 支援制度 / 日仏米比較 / 博士後期課程院生 / キャリア支援 / ハイブリッド空間 / 日仏比較 / キャリアパス / 若手研究者支援制度 / 博士後期課程大学院生 / 超領域的知識 / インターフェース / キャリア開発 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、国際競争の激化によってアカデミア以外の分野でも活躍することが期待されている高度人材が、どのように学界と産業界の価値観の齟齬を超克し、民間セクターで活躍するようになるのか、フランスやアメリカでの事例調査によって日本の課題解決を探る。先進国では研究者以外にも高度なインターフェース職など、博士学位取得者へのニーズが高まり、博士後期課程院生が増加しているが、日本では進学者が減少している。これは博士課程での経済的支援やキャリア形成支援制度が未整備であることが要因と考えられる。そこで本研究では日仏米比較により支援制度の違い、院生の社会化とキャリア選択の関係などについて検討を行う。
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研究実績の概要 |
2021年度の研究費を用いて2022年度には以下のような成果をあげることができた。(1)博士人材に関する調査データを分析して、ドイツの社会学のジャーナルに投稿した。1年間レフェリーとやりとりして、結果としてリジェクトされたが、修正のアドバイスは有効であったため、よりフィットする海外のレフェリージャーナルへの投稿を行う準備を進めている。 (2)博士人材に関するインタビュー調査で、日本では博士課程院生6名、任期つき教員3名、博士課程院生指導教員 5名の調査を実施した。(3)研究開発系産業クラスターで博士人材が就業する雇用状況に関して運営者(化粧品開発業の研究開発部門)にインタビューを行った。(4)マルセイユ大学教授に博士後期課程院生支援政策について制度に関するインタビューを行った。(5)博士人材に関するデータを分析して、カナダの社会学のジャーナルに投稿した。2022年10月に採択された。ただし、編集委員会スタッフのリニューアル等で再編集作業が行われ、採択決定後、さらに待機時間があったが2023年4月末にウェブでの掲載作業に入ったという連絡を受けた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究が概ね順調である理由として、以下の点が挙げられる。(1)COVID-19の影響で渡航がやや制限されていた時間をすでに行った分析、調査のまとめに当てられたこと。2022年度にはデータ分析、インタビュー調査の整理を行っており、論文や出版のための原稿の作成に時間を用いることができた。(2)オンライン会議システムの定着により、研究会をスムーズに進めることができたこと。ただし、オンライン会議では長時間の話し合いが困難であり、インフォーマルな話し合いの時に出てくるような会議後のアイデア等が出にくいため、対面の会議も復活させた。(3)2022年度には2021年度の繰越金を用いてフランスへの渡航が夏・冬に行えたため、調査が進んだこと。夏の調査では科学技術系産業クラスターで就業する博士人材のキャリアについてインタビュー調査を行うことができた。冬には科学技術系産業クラスターで就業する博士人材を雇用する運営者の話を聞くことができた。 (4)2023年2月にはフランスの共同研究者を日本に迎えることができ、博士人材の日仏の状態について確認を行うことができた。(5)2023年2月に文部科学省の科学技術政策研究所と博士人材に関する共同研究に関する打ち合わせを行い、2023年度にプロジェクト発足を決定することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方針は、以下の通りである。(1)調査内容についての論文執筆の推進 a)2022年度までの日本の調査、分析内容で析出できる内容について海外のジャーナルに2本共著(共同研究者の野原氏と)投稿することを予定している。 b)フランスの共同研究者2名と共に2022年度までのフランスの調査、分析分析内容で析出できる内容について海外のジャーナルにそれぞれ1本ずつ共著で投稿することを予定している。 (2)2023年度の調査の推進 a)2023年度はフランスでの長期のフィールドワーク調査(特に南仏の拠点であるエクスマルセイユ大学、パリの拠点大学)を行う予定である。 b)アメリカではスタンフォード大学の博士人材支援制度を調査する予定である。c)日本では国立大学の博士人材支援制度、企業の博士人材受入制度について調査を行う予定である。
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